ドジャース投手コーチ 由伸は「未知の領域に足を踏み入れている」 試合中のやりとりも明かす

[ 2025年10月26日 13:26 ]

ワールドシリーズ第2戦   ドジャース5―1ブルージェイズ ( 2025年10月25日    トロント )

完投勝利を収め、捕手のスミスと抱き合うドジャースの山本由伸(AP)
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 ドジャース山本由伸投手(27)が25日(日本時間26日)、ブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)第2戦に先発し、9回、105球を投げ4安打1失点、8奪三振で完投勝利を挙げた。ドジャースは1勝1敗のタイに戻した。第3戦はロサンゼルスに移動して27日(日本時間28日午前9時試合開始予定)に行われる。

 記録がズラリと並んだ。WSの完投勝利は15年のクエト(ロイヤルズ)以来10年ぶりで2000年以降では6人目。ドジャースの投手では、88年のオレル・ハーシュハイザー以来、37年ぶりの完投勝利となった。また、同一年のポストシーズンで2試合連続完投は01年のカート・シリング(Dバックス)以来、24年ぶりの快挙だった。

 昨年10月26日(日本時間27日)のワールドシリーズ第2戦で7回途中1失点で勝利投手となり、世界一に貢献した。今年も同じように第2戦でも流れを呼び込む熱投。日本投手でワールドシリーズで勝利したのは07年の松坂大輔(レッドソックス)と、山本由伸のみ。日本投手初のWSでの複数勝利となった。

 ベンチでは、ノートにメモを取る山本に対し、マーク・プライアー投手コーチが横に座って綿密な打ち合わせも行う場面が毎イニング続いた。

 試合後、プライアー投手コーチは「初回はかなりプレッシャーのかかる場面もあったけど、彼はそこを切り抜けた。それでも、9回に入る時点での球数は非常に少なくて、完投を成し遂げるチャンスが十分にあった。ロバーツ監督は、そうしたすべての要素を考慮していたと思う。彼(山本)は完全に試合をコントロールしていたし、もし何かあればいつでも動く準備はしていた。でも、結局のところ彼自身が、自分で投げ始めた試合を最後まで投げ切れるポジションに持っていったんだ。すべての先発投手が目指すのはそれなんだよ。もちろん、相手チームや攻撃の組み立て次第で、それが簡単ではないこともある。昨日の試合では、相手がかなり粘ってきたけど、今日は彼がうまく対応して自分の仕事をやりきり、試合を完結させる位置にたどり着いた」と称えた。

 山本との打ち合わせについて「特別な話し合いはなかった。イニングごとに少し会話はしたけど、“調子はどう?”“うん、大丈夫”という簡単なやりとりだけ。6回あたりからはそんな感じだった。だから、特別に“行けるか?”みたいな会話はなかった」と語った。

 「彼は本当に多くの下準備をしている。ビデオを見て、相手打者の傾向を徹底的に研究し、どんなタイプの打者なのかを理解しようとしている。試合前のミーティングを開き、メモを交換しながら戦略を話し合う。そうした“標準的なプロセス”はすべて踏んでいる。ただ、彼の場合はそのレベルが違う。自分が何をしたいのか、何が自分にとって効果的なのかを強く確信している。今年は特に“成長したい”という意欲が強く、それを実際に行動で示してきた。そこは本当に彼の努力の賜物だと思うし、互いにアイデアを出し合い、吸収し合う“グループとしての努力”でもあるが、それを主導しているのは彼自身だ。今の彼は、言葉では言い表せないほど特別な領域にいる。誰かが言っていたけど、もしかすると2001年のカート・シリング以来のレベルかもしれない。ポストシーズンでの投手の役割や起用法がここまで変化した時代において、彼は“未知の領域”に足を踏み入れていると言っていい」と語った。

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