阪神・藤川監督 球団初新人監督優勝へ、マジック39点灯「ファンのみなさんどんどん盛り上がって」

[ 2025年7月31日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神5―0広島 ( 2025年7月30日    甲子園 )

<神・広>ナインをハイタッチで迎える藤川監督(右)(撮影・北條 貴史)
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 阪神は30日の広島戦で1965年以来、60年ぶりとなるシーズン23度目の零封勝ちを収め、優勝マジック39を点灯させた。球宴明け無傷の4連勝で、2リーグ制以降では7月の球団月間最多を更新する17勝目を挙げ、12球団最速で主催試合200万人に到達した日に03、08年に続く球団3度目の7月中のマジック点灯に成功した。現時点の最短優勝は8月27日。鉄壁の投手陣を擁する藤川球児監督(45)は「とにかく毎日全力で戦う」と改めて誓った。 

 今季、何度も見せてきた勝利のパターンだった。先発が試合をつくり、そつのない攻撃で先手を奪う。少ないリードをリリーフ陣が守り、相手投手の力量が落ちる後半に一気に畳みかけた。“球児野球”をいかんなく発揮し、7月中に優勝マジック39を点灯させた。

 「(マジック点灯を)全く知らなかったですね。まだ道中ですから、そういうことをまだ考える時期ではない」

 スポーツ新聞の野球欄にしっかり目を通して、選手の談話を把握する指揮官にしては珍しい「知らなかった」という発言は、チームに緩みを生まないためにした“知らん顔”の可能性がある。メディアが望む威勢のいい言葉は封印。球団初の新人監督優勝の期待がかかる指揮官の対応は、いつもと同じく、冷静なままだった。

 戦況を見る目も、落ち着いていた。村上は立ち上がりに制球に苦しみ2イニング連続で得点圏に走者を背負った。しかし、3回に立ち直りを見せたことで予定より1イニング長い6回まで伸ばした。

 「90球くらいで、5回で…と思ったんですけど。ローテーションを外さずに投げているのでコンディションを少し気にしながらですけど、また本人と話をして決めたい」

 7回から鉄壁のブルペン陣を送り込み、逃げ切りに成功した。4連勝で7月は球団の月間最多17勝。そのうち6度が零封勝利だ。夏場は投手の疲れが出やすいという定説すら、虎投手陣には無縁だ。

 昨年10月に監督に就任してから、常に選手のコンディションに気を配ってきた。昨秋キャンプ中にはトレーナーに命じて選手の故障歴を洗い出させ、どんなケースに痛めたのか、個々の傾向を把握した。シーズンが始まれば、選手の疲労状態を考慮してトレーナーに「メニューをこれぐらいに抑えてあげて」と指示を出すこともある。

 球団関係者は「藤川監督は現役時代に故障が多かった。だから選手の気持ち、状態がわかるのだと思う」と指摘。主力に大きな離脱者がいないことが、今の独走態勢をつくる要因の1つになった。

 「毎日、自分たちは必死で戦っていくんですけど、ファンのみなさんはどんどん盛り上がっていただいてほしいなと。それに尽きますね。とにかく毎日全力で戦います」

 ゴールテープを切るその瞬間まで、一心不乱に走り続ける。(倉世古 洋平)

 ○…藤川監督が今季リーグ優勝を飾れば、阪神の新人監督では初の快挙になる。過去に監督就任初年度の優勝は85年吉田義男監督、23年岡田彰布監督の2人がいるが、ともに2度目の監督就任時だった。プロ野球新人監督の優勝は昨季の小久保監督(ソ)、阿部監督(巨)まで22人が達成。現12球団で達成者(前身球団を含む)がいないのは阪神と楽天の2球団だけ。

 ○…4連勝の阪神に優勝へのマジックナンバー「39」が初点灯した。この日の中日の敗戦で、自力優勝可能な球団が阪神だけになったため。点灯対象チームの巨人が残り50試合全勝の勝率.679(95勝45敗3分け)を、阪神は残り49試合中、巨人戦(残り7試合)以外で39試合すれば、勝率.681(96勝45敗2分け)で上回れる。

 ○…阪神の7月中の優勝マジック点灯は03年の7月8日、08年の7月22日(巨人が優勝)に続く、2リーグ制以降3番目の早さ。一方、最短優勝決定日は現時点で8月27日。阪神の最速セ・リーグVは前回23年の9月14日だが、これを更新するか。

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