難病抱えながら現役生活を全うしたオリックス・安達コーチ コーチになっても“同士”との交流は忘れず

[ 2025年6月30日 08:00 ]

自身と同じIBDの患者と交流するオリックス・安達内野守備走塁コーチ
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 昨季限りで現役を引退したオリックス・安達了一内野守備走塁コーチ(37)が29日、京セラドームでの楽天戦前に同じ病気を抱える人たちと交流の場を設けた。

 安達コーチはプロ5年目の16年、1月の自主トレ中に厚労省から「指定難病」に指定されている「潰瘍(かいよう)性大腸炎」を発症。持病とも戦いながら現役を続行し、通算1176試合に出場、その約半分の537試合を病気が発症してから記録した。

 「最初は本当にショックでしたし、野球ができるとも思わなかった。“一回、野球を忘れよう”と医者の先生にも言われた。でも、忘れられるもんじゃないじゃないですか。入院してからも、いろんな周りの方のサポートもあって“この体でもできるんじゃないか”と思えてきた」

 同年は春季キャンプに参加せず、別メニューでリハビリ。4月上旬には試合に出られるまでに回復し、7月には正遊撃手として打率・380を残し、キャリア唯一の月間MVPにも輝いている。

 復帰後も周囲のサポートを受けながら、主力として活躍。「トイレも近かったんで、移動もチームはバスでも一人だけタクシーということもありました。食事も生野菜を温野菜にしてもらったり」。21年からは出場1試合に付き1万円を特定非営利活動法人の「日本炎症性腸疾患協会」に寄付してきた。

 この日は潰瘍性大腸炎とクローン病(総称IBD)の患者とその家族の約50人と交流。短い時間ながら、完治する治療法が見つかっていない難病を抱える同士として、親身になって話し合った。安達コーチ自身は現在は症状が落ち着いていると言い、「コーチになってからだいぶ落ち着いた。やっぱり選手はだいぶプレッシャーがかかるので。コーチもプレッシャーありますけど」と笑わせた。好調のチームの一塁コーチとして「選手に安心してもらえるようにと思ってやっています」ときっぱり。苦労人の人格者の第二のプロ野球人生も応援したい。(記者コラム 山添 晴治)

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