【創設100周年】東京六大学野球と歩んで41年 内藤雅之事務局長「次の100年」につなぐ伝統のバトン

[ 2025年4月12日 10:27 ]

内藤雅之事務局長
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 創設100周年を迎えた東京六大学野球連盟はきょう12日、神宮球場で春季リーグの開幕を迎える。立大を卒業後の1984年から同連盟で人生を歩み、現在は常務理事、事務局長を務める内藤雅之氏(63)に節目を迎えた心境を聞いた。(聞き手 アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)

 「野球以外に目を向けましても、6校が100年間も同じリーグで戦い続けている例はなかなかないことです。どのチームも優勝を目指していますが、やはり1つ1つのカードが対抗戦と呼ばれており、積み重なった結果が優勝という意識が6校にあります。例えば最終週に4位のチームと5位のチームが対戦するケースにおいても両校には“勝ちたい”という強い思いがある。消化試合がないリーグであることが魅力の1つです」

 同連盟は創設100周年を迎え、多くの記念事業を予定している。9月13日~11月24日の期間には野球殿堂博物館で記念展示が行われ、11月29日にはリーグ出身者のNPBチームと同連盟の現役選抜チームとの記念試合が開催される。

 さらに「レジェンド始球式」として春、秋リーグ戦期間の土、日に高橋由伸氏(慶大)や山本浩二氏(法大)らレジェンドOBが始球式に登場する予定。「多くの先輩たちが先駆者として日本の野球界を支えてきました。現役選手、そして、これからプレーする選手たちも今後100年で日本の野球界を支える人材になってほしい」と期待する。

 1925年創設の東京六大学野球は戦時中だった43年に1度、解散している。46年に復活し、以降は「ミスタープロ野球」と称される立大・長嶋茂雄、81打点のリーグ通算最多打点を打ち立てた早大・岡田彰布ら数々の名選手が球史をつないできた。

 だが、2020年に新型コロナウイルスが世界的に大流行。戦火以外で止まることのなかったリーグ戦の開催が危ぶまれた。全国の大学野球リーグが相次いで春のリーグ戦を中止としたが、東京六大学野球リーグは8月に1試合総当たり形式で開催。「まさかパンデミックでリーグ戦開催の危機を迎えることになるとは思っていませんでした。歴史、伝統を何とかつなげるという思いがあったからこそ、やり遂げることができたと思っています。OBたちの支えも大きかった」と回想する。開催への賛否がある中、連盟事務局、6校の理事、各校の先輩らで感染対策を講じた。無事にリーグ戦を完結できたことで、全国の連盟がコロナ禍において、秋季リーグ戦を開催するモデルケースになった。

 今季は学生野球初の「ビデオ検証」を導入し、日本最古のリーグとして大学球界をリードする。今後の課題としてはコロナ禍の影響で下火になった「学生が神宮で校歌を歌う文化」を再興することを掲げる。「やはり、東京六大学の学生は神宮で校歌を覚えてきたという伝統があります。学生たちが神宮に足を運ぶ施策を考えていきたい」と見据える。

 東京六大学野球リーグと歩んで41年。戦後最大の“危機”も乗り越えた内藤事務局長が次の100年にバトンをつなげていく。

 ◇内藤 雅之(ないとう・まさゆき)1961年(昭36)8月11日生まれ、東京都台東区出身の63歳。立教中では投手、立教高では遊撃手としてプレー。立大では社会学部産業関係学科に所属し、野球部では1年秋からマネージャーを務める。卒業後は東京六大学野球連盟に勤務し、現在は同連盟の理事、事務局長を務める。

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