オイシックス・野間口ヘッド兼TD 天国の木村拓也さんの思い胸に全力指導

[ 2025年4月12日 06:00 ]

11日のヤクルト戦前、関係者と話し込む野間口コーチ
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 新潟の野球界発展に貢献するようになって、早くも5年目を迎えた。オイシックス新潟アルビレックスBCで今季はヘッドコーチ兼チームディレクターを務める野間口貴彦氏(41)だ。巨人で通算111試合の登板経験もある男は15年前に急逝した先輩への思いも胸に、グラウンド内外でチーム強化に尽力する。

 イースタン・リーグ参加2年目のオイシックスで、今季の肩書は「ヘッドコーチ兼チームディレクター」。野間口氏は社会人のシダックス時代の先輩でもあった武田監督を支えながら、ドラフトでの指名を夢見る選手への指導、そしてチーム編成などにも貢献している。

 そんな野間口氏が「もう15年ですか…」と思いをはせた人物がいる。巨人に在籍していた2010年4月2日にくも膜下出血で倒れ、同7日に天国へと旅立った木村拓也さんだ。前年に引退し内野守備走塁コーチに転身したばかり。37歳の若さだった。

 木村さんは3球団を渡り歩いて通算1049安打を記録したが、投手以外の全ポジションを守れるユーティリティー選手としても有名。そしてファンの記憶に残る伝説の試合は、09年9月4日のヤクルト戦だ。3―3の延長12回に捕手がいなくなり、自身10年ぶりに捕手で出場。しかも3投手の“一人一殺リレー”を完成させた。ベンチ前で当時の原監督は目に涙を浮かべて出迎え、ナインも感動。結局、引き分けに終わったが、チームは一体感を増し、リーグ3連覇へと突き進んだ。

 その試合の3人目に登板し、代打・松元ユウイチを空振り三振に斬ったのが野間口氏。当時、木村さんとは都内の自宅が近所でプライベートでも付き合いがあり「木村さんが捕手で出た試合を負け試合にしたくない一心でした」と振り返る。

 突然の別れから15度目の春が来た。「お世話になった。感謝しかない」と野間口氏。指導者として志半ばで急逝した先輩への思いも胸に、発展途上の若手らと向き合っている。(山田 忠範)

 ◇野間口 貴彦(のまぐち・たかひこ)1983年(昭58)5月31日生まれ、兵庫県出身の41歳。関西創価高、創価大(中退)、シダックスを経て04年ドラフト自由獲得枠で巨人に入団。15年の引退までの通算成績は111試合で13勝12敗1セーブ、防御率4・57。21年からは新潟アルビレックスBCのコーチなどを務め、オイシックスとしてイースタン・リーグに参加した昨季もコーチを継続。今季はヘッドコーチ兼チームディレクター。1メートル83、90キロ。右投げ右打ち。

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