山本由伸のヨーヨーカーブ MLB公式サイトが分析 ブーメランのようにストライクゾーンに戻ってくる

[ 2024年4月10日 08:49 ]

ドジャースの山本由伸
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 大リーグ公式サイトのデビッド・アドラー記者が山本由伸投手(25)の「ヨーヨーカーブ」について、数値でも、目で見てもエリートのカーブだと賞賛している。

 好投したカブス戦、カーブの平均速度は78マイル、回転率は2740、縦の動きは63インチ(約160センチ)横の動きは13・1インチ(約33・3センチ)、IVB(Induced vertical break/ボールをスピンさせたことで生じた落差)は17・1インチ(約43・4センチ)だった。

 山本のカーブを同じリリースポイント、同じ速度で投げたメジャーの他の投手のカーブと比較すると、7・7インチ(約19・5センチ)も余分に落ちていた。これは他のカーブの名手と比べても1位。2位はパドレスのディラン・シースで7・6インチ、3位はアストロズのJP・フランスで7・1インチ、4位はアストロズのハンター・ブラウンで6・7インチだ。

 山本のカーブは打者の目の高さからスタートして、そこから落ちてストライクゾーンに入ってくる。だから打者は手が出ず凍り付いて見逃しの三振が多い。そこはドジャースの先輩クレイトン・カーショーと同じだと指摘する。

 カーブの縦の動きは63インチだが、他の球種は4シームは14インチ(約35・5センチ)、カッターは23インチ(約58・4センチ)、スプリッターは31インチ(約78・7センチ)動いている。IVB(Induced vertical break)でみるとメジャーのカーブの平均は9・7インチ(約24・6センチ)、で山本の17・1インチはほぼ2倍だ。

 メジャー1位はカージナルスのザック・トンプソンの19インチ(約48・3センチ)、2位はレイズのアーロン・シバーレの18・6インチである。

 山本のカーブの握りはヨーヨーを投げる時のように親指が第1関節から浮いている。そしてボールは急降下すると同時に横にも曲がる。マックス・フリードやシースのカーブは縦に曲がるだけだが、山本は横にも動く。

 カージナルス戦、ブレンダン・ドノバンから奪った三振のカーブはIVBが16インチ(約40・6センチ)だったが、横にも14インチ(約35・5センチ)動いていた。虹のようなカーブという表現があるが、山本の場合はブーメランのようにストライクゾーンに戻ってくる。そして見逃しの三振も空振りの三振も両方奪うことができる。

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