【スポニチスカウト部(1)】青学大・佐々木泰 「大学4冠&1位」でプロ入りへフルスイング

[ 2024年2月6日 06:00 ]

県岐阜商時代から貫くフルスイングが魅力の青学大・佐々木
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 アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、今秋のドラフト候補選手の素顔を紹介する「スポニチスカウト部」の24年版がスタート。第1回は、昨年から大学日本代表にも選出されている青学大・佐々木泰内野手(3年)。ドラフト1位候補にも挙がる強打の内野手の魅力に迫った。

 豪快なフルスイングで描いたアーチは、東都1部の現役最多となる11本を数える。さらに、俊足と堅守も兼ね備える佐々木は「プロ一本に決めたので覚悟を持って戦っていきたい」と勝負の一年を見据えた。

 衝撃のデビューだった。1年春、第2週の立正大戦で「5番・三塁」でリーグ戦初スタメン。8回に1号となる決勝2ランを放ち勝利に貢献した。ここから6戦で計4発。OBで前ロッテ監督の井口資仁氏が持つリーグの通算本塁打記録(24本)も上回るペースで打ちまくった。

 フルスイングの原点は県岐阜商時代にある。パナソニックや秀岳館(熊本)でも監督を務めた名将の鍛治舎巧監督の下、徹底的に振り込んだ。どんな球に対してもフルスイングできるよう、常にスイングスピードを計測しながら練習を行った。3年時にはプロ選手レベルと言われる150キロを上回る155キロを計測。1年春から主軸として公式戦全試合に出場し、高校通算41本塁打を放ち「高校3年間の練習が今の振る力につながっている」と当時を振り返る。

 大学でも華々しいデビューを飾ったが「成績自体は1年春が一番良かったので満足はしていない」。3年時には大学日本代表にも選出されたが、リーグ戦の成績は打率、打点、本塁打ともに1年春がキャリアハイ。1位指名でのプロ入りを目標に掲げるからこそ「勝負の年なのでキャリアハイの成績を残したい」と今春に懸ける思いは人一倍強い。

 昨年は広島に1位で入団した常広、阪神1位の下村らを擁して春秋のリーグを連覇し、全日本大学野球選手権でも優勝。主将も担う今年は準優勝に終わった明治神宮大会も合わせた大学4冠を目標に掲げた。「去年達成できなかった4冠を達成できるよう、チームを勝たせる結果を残したい」。青学大史上初の4冠へ、主将のバットで導いてみせる。(村井 樹)


 ≪同一大学で野手2人1位指名 96年井口&清水以来の快挙へ≫ 侍ジャパンの最終候補にリストアップされた大学日本代表の4番・西川とともに、今年は野手2人で青学大からのドラフト1位指名を目指す。昨年は常広と下村の2投手が1位、外野手の中島が楽天6位と3人がプロへ進んだ。同一大学から野手2人の1位指名は大先輩となる96年の井口(ダイエー)、清水(ロッテ)以来28年ぶりとなる。佐々木は「今年は西川と一緒に1位でプロへ行けるよう互いに頑張りたい」と成長を誓った。

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