49年から53年まで5連覇のヤンキース 大谷ドジャースはMLBの最も偉大な王朝にどこまで迫れるのか

[ 2023年12月15日 12:54 ]

ネズ・バレロ氏(左)、水原通訳(右)と記念撮影する大谷(撮影・光山 貴大)
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 大谷翔平は入団会見で改めて勝ちたいという強い意志を表明し、結果ドジャースを選んだと説明した。

 「野球選手としてあとどれくらいできるか誰も分からない。勝つことが僕にとって今、一番大事なこと」。「ウォルターさん(オーナー)も含めて、ドジャースはこの10年間をまったく成功とは思っていないと。それだけ勝ちたいという意志が強いんだなということは心に残った」。「一番大事なのは全員が勝ちに、同じ方向を向いていること。オーナーグループ、フロント、チームメート、ファン、みんながそこに向かっているのが大事」などと話した。

 ドジャースは過去11年で10度の地区優勝、ワールドシリーズに3度出場し、1度世界一になった。それでも成功とは思っていない。目標は大谷と共にMLBの歴史に残るような王朝を築き上げることだ。

 MLBの長い歴史の中で、いくつかのチームが王朝を築き上げた。その中で最強と呼ばれるのが1949年から53年のヤンキース、ワールドシリーズ5連覇を成し遂げている。48年3位に終わったヤンキースは、今後はしばらく勝てないかもと言われていた。チームの看板選手だったジョー・ディマジオも30代半ばにさしかかり、他の選手もけが人が目立っていたからだ。ところがジョージ・ワイスGMがプラトンシステムを採用、選手層の厚いチームを作り上げ、監督にも機知に富むケーシー・ステンゲルを招へいした。相手投手に合わせて右打ちと左打ちの複数のオーダーを用意する戦略を取ったのはこのチームからだ。

 ベーブ・ルースやルー・ゲーリッグのようなヤ軍の歴史に残る大スターが最盛期だったわけではない。50年、ア・リーグMVPに選ばれたフィル・リズート遊撃手は、そのシーズン打率・324だったが、7本塁打と非力で、犠牲バントの多い選手だった。51年のア・リーグMVPヨギ・ベラ捕手は、打率294、27本塁打とよく打ったが、140試合に先発マスクをかぶる守備の要だった。他、ジョニー・マイズ一塁手、ビリー・マーチン二塁手、ジーン・ウードリング外野手、ハンク・バウアー外野手ら伏兵たちが活躍した。

 次代の看板選手ミッキー・マントルは51年に19歳でメジャーデビューし、52年から台頭し始めるが、まだチームのけん引車ではなかった。層の厚さとまとまりの良さで、5年連続でア・リーグを制し、ワールドシリーズではドジャースを3度、フィリーズ、ジャイアンツを1度ずつ退けた。ちなみにこの期間のヤンキースの公式戦の成績は487勝280敗2分、勝率63・5%だった。

 一方、過去5シーズンのドジャースは466勝242敗で勝率65・8%と、公式戦については最強チームをも上回っている。しかしながら当時はポストシーズンといえばワールドシリーズだけだったが、今は12チームも出られるから、地区シリーズ、チャンピオンシップシリーズ、ワールドシリーズと勝ち上がっていくのは容易ではない。

 果たして大谷のドジャースはこれから10年の間に何度ワールドシリーズに出場できるのか。49年から53年のヤンキース王朝にどこまで迫れるのか?

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