阪神・大竹 CSファイナルS第3戦へ新スタイル試投 研究参考は“鬼緩急”のあの男…

[ 2023年10月13日 05:15 ]

フェニックス・リーグ   阪神3―0韓国選抜2 ( 2023年10月12日    生目の森第2 )

<フェニックスリーグ 神・韓国選抜第2>韓国打線相手に好投する大竹(撮影・岸 良祐)
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 万全だ。レギュラーシーズンで12勝をマークした阪神・大竹がフェニックス・リーグの韓国プロ野球選抜2戦に先発し、5回1安打無失点に封じた。三塁を踏ませない内容で、CSファイナルS第3戦登板へ手応えをつかんだ。

 「尻上がりに対応、適応していけた。このくらい余裕を持って投げられたら、CSも大丈夫だと思います」

 「原点」のマウンドだった。試合が行われた生目第2球場はソフトバンク2軍春季キャンプ地で、大竹の汗も染みたグラウンド。育成入団1年目の18年に練習試合でプロ初登板した場所でもあった。当時は背番号133。「死ぬほどノックを受けた。やっぱり懐かしい」。この日は熊本から父・紳一郎さん、母・和子さんも駆けつける中、初心を思い出しながら虎投の軸としての投球に徹し、本番へ満点リハを終えた。

 レギュラーシーズン最終戦の4日ヤクルト戦以来、中7日での先発。立ち上がりから直球で押し、4回からの2イニングは変化球の精度を確かめながら本番仕様の配球。クイックを交え、緩急を使い、相手打線を手玉に取った。

 「1位で相手を迎えるけど、守りに入らず、新しいことも試そうと思った。あまり使っていなかったカーブも生かせたらいい」

 4回以降は90キロ台のカーブから入り、ストライクを先行させる投球スタイルも披露。参考にしたのは動画でチェックしたオリックス・宮城のカーブで「打者が見上げるような目線になった。こういうのが入れば、相手も面倒くさくなる。でも、あくまで真っすぐに自信があっての変化球」と胸を張った。

 これで村上、伊藤将、そして大竹と1軍先発組は3試合15イニング無失点と上々の内容。甲子園から見守る岡田監督も「ちゃんと投げてくれるから、もう全然アレや。大丈夫よ」とご満悦だ。「三本の矢」が機能すればストレートで日本シリーズ切符獲得の期待も膨らむ。あとは本番を待つだけだ。(鈴木 光)

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