ロッテCS王手! マリンガン打線21安打12点 山口V撃含む4安打「打つことが一番貢献できること」

[ 2023年10月7日 05:20 ]

パ・リーグ   ロッテ12-1オリックス ( 2023年10月6日    ZOZOマリン )

<ロ・オ>初回、山口は先制適時打を放つ(撮影・沢田 明徳)
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 ロッテは6日、いずれも今季最多の21安打12得点でオリックスに大勝して2連勝を飾り、2年ぶりのCS進出に王手をかけた。5番の山口航輝外野手(23)が4安打3打点で打線をけん引。ブルペンデーとなった投手陣は8投手が1失点リレーでつないだ。きょう7日のオリックス戦に勝つか、引き分けでも4位楽天の結果次第でCS進出が決まる。

 CS進出へ負けられない一戦でロッテ打線が大爆発した。口火を切ったのは5番・山口だ。初回2死一、二塁、カウント2―2から甘く入った竹安の129キロフォークを右前へ運ぶ先制打とした。

 「とにかく何とかしたい気持ちだった。あまり覚えてないけど、少し右方向への意識があったので、うまくいったかなと思う」

 9月7日のソフトバンク戦で左越え2ランを放って以来、実に1カ月、16試合65打席ぶりの打点だった。この一本で気持ちが吹っ切れ、3回も2死一、三塁から左前適時打で2―0にリードを広げた。5回には先頭で右前打。さらに7回にも2死一、三塁から左翼線へ適時二塁打と右へ左へ打ちまくり、今季初の4安打を放った。

 打率は2割3分台に低迷。一方で8月までに50打点を挙げていたが、打撃不振から抜け出そうと試行錯誤を続ける中で持ち前の勝負強さまでもが影を潜めてしまっていた。「右方向、右方向と意識しすぎておかしくなっていた。自分を見失ったこともあった」と山口。し烈なCS争いを演じる中で個人の数字を忘れ、「チームが勝てばOK」と割り切ったことで、本来の思い切りの良さも取り戻しつつある。

 触発されたように藤原が3安打2打点、安田が2安打2得点、そして中村奨が3安打3打点と不振に悩んでいた選手たちも続いた。佐々木朗、種市、カスティーヨらを欠き先発投手が手薄で、救援陣がつなぐブルペンデーを余儀なくされた投手陣を強力援護した。残り2試合で1勝すれば、3位以内が確定。2勝すれば、ソフトバンクの結果次第で2位でのCS本拠地開催の可能性も残っている。山口は「打つことがチームに一番貢献できることだと思うので。明日は全員で、まずはCSを決めにいきたい」と気合を入れた。(大内 辰祐)

 ≪2010年ヤクルト戦の22安打以来≫ロッテの21安打以上は、10年5月22日ヤクルト戦の22安打以来。パ球団相手には07年5月8日に同じオリックス戦で25安打して以来16年ぶり。その試合のオリックス先発は現在ロッテを指揮する吉井監督で、1回2/3を9安打8失点だった。なお、球団最多記録は、86年10月14日南海戦での27安打、プロ野球記録は、ダイエーが03年7月27日オリックス戦でマークした32安打。

 ≪8投手継投で1失点リレー≫今季最多タイの8投手が1失点リレーでつないだ。巨人時代の20年7月以来、3年ぶりの先発となった沢村は、先頭の福田に左前打されたものの、後続を断って1イニングを1安打無失点。3回から3番手で投げ2イニングを1安打無失点の中村稔が3勝目。5番手の坂本は1点を失ったものの、各自が役割を果たした。事前に各投手には順番や投球回数が伝えられた。吉井監督は「最初のスタートが決まって、次の投手が俺も、俺も、となったと思う。今日は本当にうまくいった。あまり、やりたくない作戦ですけど」と笑顔で振り返った。

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