巨人・山崎伊織 DeNAキラーだ!9勝中4勝目 チームの連敗4で止めた

[ 2023年8月13日 05:20 ]

セ・リーグ   巨人5-1DeNA ( 2023年8月12日    東京D )

<巨・D>ファンとのハイタッチを終え、声援に応え、両手を上げる山崎伊(撮影・木村 揚輔)
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 DeNAキラーが本領発揮だ。巨人・山崎伊織投手(24)が12日、DeNA戦で7回2/3を投げ3安打1失点の好投。5回まで完全投球の快投で、同僚でリーグトップの戸郷翔征投手(23)の10勝に迫る同2位タイの9勝目を挙げた。今季DeNA戦は5試合で4勝無敗でチームの連敗を4でストップ。クライマックス・シリーズ(CS)争いのライバルとなる3位・DeNAに2ゲーム差に迫った。

 風格すら漂ってきた。ヒーローインタビューを終え、本拠を一周。「伊織コール」に応える24歳は、さも当たり前という表情でファンに手を振り続けた。

 「前回ふがいなかったので、今日は初回から全力でいこうと思っていました」

 前回5日の広島戦では2回2/34失点でKO。仕切り直しのマウンドで、DeNA打線を圧倒した。最速150キロの直球にカットボール、シュートを駆使。2回は牧、ソト、大田を3者連続三振など、5回まで完全投球を続けた。先頭の伊藤に右前打を浴びた6回1死一、二塁からは佐野を一ゴロ、関根を投ゴロでピンチを脱出。7回に「失投だった」と同学年の牧にソロを浴びたが、8回途中1失点で、リーグ2位タイの9勝目を挙げた。5勝した昨季の97回1/3を超えプロ初の100投球回に達し、規定投球回到達にも近づいた。

 DeNA戦は今季5戦4勝で、防御率2・25。昨年挙げたプロ初勝利を含め、通算14勝のうち球団別では最多の6勝を占める。「(DeNA戦は)いろいろなボールを使えている」と特別な意識はないが、勝負の9月にも2度の先発機会が回ってくる見込み。この日の勝利で2ゲーム差に迫った3位・DeNAとのCS争いには心強い存在だ。

 「彼らしい投球ができた。ナイスピッチングでした」と原監督。この日はコンタクトレンズを装着せずに試合に臨んでいた。「よく武士が半眼という言葉を使う。はっきり世の中を見るより、自分の中で半眼的な形で勝負に臨んでみようかなと。少しぼんやり、風景を変えてみようと思いました」。4連敗の悪い流れを変えようという指揮官の験担ぎで「明日も(コンタクトレンズを)入れずにいってみようかと。何でもチームがいい方向に働けば」と笑った。

 シーズンは残り41試合。「シーズン終わるまで先発で投げきりたい」という山崎伊がラストスパートのキーマンになる。(花里 雄太)

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