落合博満氏 波紋呼んだ名球会入り辞退 「それでいいよ」と了解を得ていた大先輩がいた

[ 2023年8月1日 17:10 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が1日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。現役時代に日本プロ野球名球会の入会を辞退したことについて言及した。

 落合氏は巨人時代の1995年4月15日の阪神戦(東京ドーム)の6回に阪神・久保康生投手から左中間へ本塁打を放って、通算2000安打を達成した。500安打、1000安打、1500安打の節目はすべて本塁打で決めてきたが、2000安打もそうだった。同時に名球会への入会は辞退した。当時、落合氏は「任意の団体だから入る自由もあれば、辞退する自由もある。名球会を目指して野球をやってきたわけではない。ゴールはまだ先」とスポニチ本紙の取材に話していた。入会資格を満たしながら辞退した初のケースに、球界でも大きな波紋を広げた。

 辞退については当時からOBとの確執などを含めて色々な憶測も呼んだが、名球会が任意団体であったこと、現役選手として、オフはしっかりと休養にあてたかったこと、名球会に入らない名選手も多く存在しており「色分けする必要もない」と当時考えていたことなども明かした。決して、名球会の存在意義を否定した決断ではなく、あくまで自分の意思を貫いた。

 落合氏は「名球会っていうことが1つの野球界のステータスみたいな感じで、“ここに入りたいから一生懸命やる”“何とかしがみついてでも、そこに入って辞めたい”とかっていう人(選手)が、だんだん増えてきたの。(一方で)過去に名球会に入らなくても、偉大なる選手っていっぱいいるわけだから」と話した上で、「長嶋さんに一応ね、“この名球会って、必ず入らなきゃいけないんですか?オレは入りたくないんだけども”って言ったら、“それはそれでいいよ”っていうようなことを言ってくれた」と打ち明けた。

 当時、巨人監督を務めていた長嶋茂雄氏の許可は得ていた。「オレは名球会を目指して野球をやってきたわけじゃないから。自分の生活を懸けて野球をやってきたわけだから」と落合氏。「“じゃあ入りませんよ”(落合)“それでいいよ”(長嶋氏)っていうことで、(入会の証となる)ブレザーは着なかった」と話していた。

 「だから、入る前にちゃんと相談してね。ちゃんとしたルートで断りは入れて。だから、打った時ブレザーも何も持ってきてないでしょ。名球会が了解したっていう意味ですよ。それが“たった1人だけ、造反して入らない”とかっていうような言われ方、書かれ方したけども」と淡々と振り返った。

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