劇的!大商大9年ぶりの4強入り 伊原の好救援に燃えた碓井主将が大仕事「何も怖がることなくできた」

[ 2022年11月21日 06:00 ]

明治神宮大会第3日・大学の部 準々決勝   大商大5―4環太平洋大 ( 2022年11月20日    神宮 )

<大商大・環太平洋大>延長10回タイブレーク、碓井(右)がサヨナラスクイズを決め、歓喜の大商大ナイン(撮影・島崎忠彦)
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 延長10回1死満塁、3時間を超える激闘に終止符を打ったのは、大商大が誇る扇の要だった。碓井が殊勲の決勝スクイズ。球審の手が横に広がり9年ぶりの勝利を手にした瞬間、ベンチからナインが全速力で駆け出した。

 「4年間、他の大学より鍛えられてきた自信は持っていた。何も怖がることなく、できました」

 目前で代打の修行恵大(4年)が申告敬遠で歩かされた。ここで富山陽一監督から指示が出た。初球を見逃し、2球目の抜けたカーブ。雨にぬれたグラウンドで絶妙に勢いが死んだ打球は、三塁走者の生還に十分な時間をつくった。「指を詰めてでもやろう、という気持ちでした」。ヒーローは興奮冷めやらぬ様子で振り返った。

 燃える理由があった。1年時からバッテリーを組んできた同学年の左腕・伊原が同点の8回2死三塁から救援し、タイブレークの10回も含め2回1/3を無失点と奮闘してくれていた。10回は「2(失)点まではOK」と伝えていたが、完璧な結果で応えてくれた。女房役の自分が決めないわけにはいかなかった。

 過去最高成績は82年の準優勝。あと2勝で同大学初となる全国の頂点に立つ。「この子たちの力を借りて何とかやっていきたい」と指揮官が話せば、碓井も「最高の準備をする。それだけです」ときっぱり。22日の国学院大戦も、一丸で立ち向かうのみだ。(北野 将市)

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2022年11月21日のニュース