オリックス・宮城 今季5勝目でチーム5連勝&勝率5割復帰へ導いた!雨天登板3戦全勝 

[ 2022年6月6日 05:00 ]

交流戦   オリックス5ー2広島 ( 2022年6月5日    マツダ )

<広・オ>力投する先発の宮城 (撮影・奥 調)
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 オリックス・宮城大弥投手(20)が5日の広島戦で、7安打を浴びながらも6回2失点にまとめ自身5連勝となる今季5勝目を挙げた。1点劣勢の7回に、安達が逆転2点二塁打を放ち白星をつかんだ。母校・興南の我喜屋優監督による雨天練習で培った対応力で、雨天での登板は通算3戦3勝。チームを5連勝&勝率5割復帰へと導いた。

 初めての敵地に、降りしきる雨。マウンドはぬかるんでいた。投手にとって難しい条件を突きつけられたが、動じることはない。オリックス・宮城は足元を見つめ直し、布製の試合用スパイクから、エナメル素材の練習用に履き替えた。試合開始を迎えて、さらに雨脚が強まると、投球スタイルまでも変えた。普段150キロ前後の直球を10キロほど抑え、制球重視に切り替えた。

 「エナメル素材のスパイクに替えたのは、(雨や泥など)水が入らないように、重くならないようにと。(力を)抜いていたわけではないですが、コントロール中心で、いこうと。抜けるのも怖いし、引っかける感じもあったので、打たせて取ろうと思っていました」

 場慣れ感も半端ない。1球投げるごとに、左のおしりのポケットに入れたロジンに触れた。4回2死から連打を浴びると、球審に近寄りロジン交換を要求。一息入れてから冷静に後続を断つなど、20歳離れしたマウンドさばきで要所を締めた。

 左腕の雨天登板は昨年4月4日の楽天戦(楽天生命)、同8月13日のロッテ戦(ZOZOマリン)に続き3戦3勝。雨天で負けない理由がある。母校・興南の恩師、我喜屋監督の雨天練習が土台。雨期の沖縄、我喜屋監督の指導の下、雨がっぱとゴム長靴を履いてグラウンドを駆け回った。

 「入学する時にかっぱと長靴が絶対に必要と言われて…。投球は別ですが、トス打撃とかロングティーの時に。雨が降ったら、その格好。当時は嫌でした。作業しているみたいで。でも、それが生きたのかなと思います」

 18年から続く広島戦連勝を12に伸ばし、チームは5連勝。最大7あった借金を完済し、5月2日以来の勝率5割復帰に導いた。今年も背番号13がキーマンだ。(湯澤 涼)

 《安達、代打でV打》左腕を援護したのは安達だった。1―2の7回無死満塁で代打起用に応え、右翼線を破る決勝2点二塁打。「三振だけはやめようと思っていたので、呼び込んで」。雨で足場が滑るグラウンド状況で、左太腿裏痛から復帰したばかりの吉田正はベンチを外れていた。中嶋監督からも「何とかしてくれるだろうという、こっちの期待感ですけど。その通りに。どういうふうにするべきか、分かってくれている。最高の形」と称えられた。

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