楽天 首位譲らん!浅村 移籍後最遅1号!15試合、63打席目の快音

[ 2022年4月21日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天4―2日本ハム ( 2022年4月20日    楽天生命 )

<楽・日>初回、浅村は先制2ランを放つ(撮影・沢田 明徳)
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 楽天・浅村は譲らない。自分らしさを貫く今季初アーチだった。初回1死三塁、新外国人ポンセに対して初球からいった。真ん中付近の150キロを豪快に振り抜きバックスクリーン右へ。強烈な先制2ランを見舞った。

 15試合、63打席目の1号は、楽天に移籍した19年以降で最も遅かった。お立ち台では「ようやく出たので、とにかくホッとしている」と表情を崩したが、その後は冷静だった。「いつかは出るので慌ててはなかった。角度がつけば長打は出る。それがいい形で角度がついてホームランになった」と振り返った。

 初対戦となる新外国人の初球だった。「じっくり見て打っていくタイプじゃない。打てると思った球をしっかり打つ」と球筋を見ていく様子はみじんもなかった。5回1死三塁でも初球を右犠飛で追加点。今季、初球は打率・364。打率・269、18本塁打と苦しんだ昨季も、初球は打率・313でカウント別最多5本塁打した。

 西武時代、ファーストストライクは必ず振る若獅子として世に出た。年輪を重ね「好球必打」に昇華させたが、積極性は少しも失っていない。「ホームランを打ちたいと思い打席に入ってない。結果的にホームランが自分の理想」。通算231号をかけ、揺るがない信念を繰り返した。

 首位キープにつなげる一振り。「自分のことよりはうれしかった。自分のことよりうれしいこと最近ないんですけど」と石井監督も独特の表現で喜んだ。新庄ビッグボスの連勝を3で止めたチームは今季12球団で唯一、連敗がない。チームスローガン「譲らない」を掲げる楽天の中心に、誰よりも譲らない男がどっしりと座っている。(後藤 茂樹)

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2022年4月21日のニュース