甲子園“快幕”へ5日、西勇先発 連敗ストッパー静かな闘志「自分のできることをするだけ」

[ 2022年4月5日 05:30 ]

投内連係の練習にのぞむ西勇(撮影・大森 寛明)
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 甲子園“快幕”は、西勇に託された。5日のDeNA戦に先発する右腕は今季初勝利に向けて闘志を燃やしつつ、「とにかく自分のできることをするだけ。特別、気負うこともないし、自然体でやるだけかなと思っています」と表面上は静かに言葉を並べた。

 「自分のプレーをし続ければいい。それで援護を待つというか、自然に勝てば、この9連敗(の雰囲気)もいつかは変わってくるだろうし。(流れを)変えたいと思っているのは全員なので」

 チームは開幕9連敗の苦境に立つ。劣勢の今こそ百戦錬磨の右腕が存在感を示す時だ。チームが仕切り直しを期す甲子園開幕。その初戦が重要となることは火を見るより明らかだ。それを分かっているからこそ、いっそう地に足を着ける。前回3月29日広島戦は6回2/3を1失点。勝ち星には恵まれずとも、好感触は得た。今回も6連戦の先陣。連敗ストッパーを担うべく粘り腰の投球を続ける構えだ。

 プロ14年目。経験豊富だからこそ、チームに安心感を与えることも忘れない。この日の投手指名練習では金村投手コーチに「残留組は元気ですよ」と報告した。前回登板後は1軍本隊が遠征に出ていたため、鳴尾浜で若手に交じって調整。同じく残留組だった秋山、伊藤将に加え、西純や森木らとコミュニケーションを取り、明るい雰囲気の中で心身両面の準備を進めてきた。

 金村投手コーチからは「重い空気を断ち切るのは先発投手だと思う。経験値もあるしオリックス時代には連敗ストッパーもしているだろうし、そういう意味では勇輝に期待している」と連敗脱出のキーマンに指名された。甲子園のマウンドでは通算35試合14勝8敗、防御率2・41と勝率も高い。大きな重圧と期待は、やりがいに昇華させる。目の前の打者に集中してアウトを積み重ね、暗いトンネルの出口を見いだす。(長谷川 凡記)

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