イチロー氏らのグラブ手がけた名工 坪田信義さん死去 ミズノで60年、担当プロ野球選手は200人

[ 2022年4月5日 05:30 ]

2008年、自身の工房で、イチローと松井秀喜からプレゼントされたグラブを手にする坪田信義さん
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 王貞治氏、イチロー氏、松井秀喜氏、落合博満氏ら多くのプロ野球選手のグラブ作りを手がけた坪田信義(つぼた・のぶよし)氏が3日、死去した。89歳。大阪府出身。

 48年にミズノ入社。74年からポジション別グラブの開発に携わり、98年に労働省(現厚生労働省)の「現代の名工」に選ばれ、00年には黄綬褒章を受章。ミズノの職人で最高位の「グラブマイスター」の称号を持っていた。08年3月の退社時には当時マリナーズだったイチロー氏が坪田氏に「体の一部かな。じゃないと使えない。僕の野球人生を支えてくれている人ですね」とメッセージを寄せた。

 約60年で担当したプロ野球選手は200人、作製したグラブは延べ2000個。「抽象的かもしれないが、とにかく心を込めて作るのが基本」と言う名人だった。

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2022年4月5日のニュース