阪神ドラ7・中川の大いなる野望 古田敦也ばり盗塁阻止率へ「成長していきたい」

[ 2022年1月5日 05:30 ]

自主トレを公開し、力強いスローイングを披露した中川(撮影・奥 調)
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 阪神のドラフト7位・中川勇斗捕手(17=京都国際)が4日、京都市内の同校グラウンドでの自主トレを公開。本格始動に伴い、大いなる野望を打ち立てた。

 「(盗塁阻止率は)6割台が最高ですよね。古田さんの。自分は5割に上がるぐらいまで成長していきたいなと思っています」

 虎の主役ならぬ“守役”を目指す。所信表明で強調したのは、捕手としての守備へのこだわりだった。古田敦也(ヤクルト)が93年に記録した2リーグ制以降最高の盗塁阻止率・644も、インプット済み。球団では66年の辻佳紀が記録した同・566が最高で、5割到達でも12年の小宮山慎二(同・500)以来の快挙だが、当面はこの数字を目指すことになる。

 その上で最大の長所となるのが、二塁送球完了タイムが1秒8という強肩だ。その威力が知れ渡っていた高校時代は他校に警戒されるあまり、「あんまり走ってこなかった印象がある」という。

 「握りかえの速さだったり、ブロッキングとかもしっかり極めていきたい」

 向上心も人一倍だ。ゴールデングラブ賞を5度受賞しているソフトバンク・甲斐の動画を入念にチェック。際どいコースをストライクに見せるフレーミング技術も、チームの先輩となる坂本から吸収していく構えだ。

 年末年始は地元の愛知県小牧市でリフレッシュした。近所の田懸神社へ初詣して、大吉を引き当てる幸先良いスタート。昨年は甲子園出場を祈願し、成就した。絵馬には「けがをしない。1年間プレーする」と記し、気持ちを新たにした。(長谷川 凡記)

 ◇中川 勇斗(なかがわ・はやと)2004年(平16)1月27日生まれ、愛知県出身の17歳。小学1年で野球を始め、中学では「愛知尾州ボーイズ」に所属して捕手。京都国際では1年秋から背番号12でベンチ入りし、2年秋から正捕手。3年時に春夏連続で甲子園に出場し、夏の甲子園大会では2本塁打を放って4強入りの原動力になった。高校通算18本塁打。1メートル72、72キロ。右投げ右打ち。

 《母校に最大限サポート》中川は母校の練習環境改善に一役買うことを約束した。「部室を奇麗にしてあげられるようにしたい。全員が使えるスペースを確保したい」。グラウンドは外野の定位置も十分に確保できないが、快適に練習に臨めるよう“ビフォーアフター”を試みる。初出場した昨夏の甲子園大会では4強入りと大躍進。届かなかった全国制覇へ向け、先輩として最大限のサポートをしていく。

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2022年1月5日のニュース