ソフトB・松田 来季12年ぶり一塁挑戦宣言!3億円ダウンで「この悔しさをバネにバット振っていく」

[ 2021年12月22日 05:30 ]

大幅ダウンで契約更改し取材を受ける松田(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの2選手が21日、ペイペイドームの球団事務所で契約更改交渉に臨んだ。松田宣浩内野手(38)は野球協約の減額制限(1億円超は40%)を大幅に超える3億円減の年俸1億5000万円で単年契約を結んだ。今季が2年契約の最終年だった。19年度の和田と並ぶ球団史上最大の減額。通算2000安打と1000打点を視野に入れる来季は定位置の三塁にこだわらず、一塁手に挑戦することを宣言した。

 3億円ダウン。その数字の大きさを松田は正面から受け止めた。

 「やっぱり、プロ野球の世界は厳しいなと。結果を出せなかったら、評価されないのは当然」

 10年度以来、自身2度目の減俸は19年度の和田(4億円→1億円)に並ぶ球団史上最大のダウン額。減額制限(1億超は40%)をはるかに超える67%。これまで10年間、複数年契約を繰り返してきた松田。「減額を超えていることで、ルールがあることも聞いていた。ゼロではなかった」と他球団でのプレーも頭によぎったが、単年で勝負する決意を固めた。

 モチベーションになるのは達成が見えている記録だった。通算2000安打まで残り189本、史上47人目の1000打点までは16打点。「数字を一つずつクリアしていくことがこれからの野球人生、やりがいを感じてやっていける」。長年レギュラーを守り続けてきたからこそ、見えている世界がある。

 16年目の今季は115試合に出場し、打率・234、14本塁打、47打点。「思うような数字を出していません」と言うように近年は若手の台頭などもあって、出場試合数は減少傾向だ。今季終盤は栗原やリチャードの三塁スタメンが多くなり、代打出場も増えた。7年ぶりに規定打席に届かず、「もっとできる思いがある。何とか、この悔しさをバネにバットを振っていきたい」と逆襲に燃える。

 来年39歳を迎えるチーム最年長野手はホットコーナーにこだわらない。三塁手として、14年連続開幕スタメンを続けているが、「ファーストもやってみたいし、いろいろなポジションでとにかく試合に出ていたい」と来季、12年ぶりに一塁手に挑戦することを宣言した。「個人の結果だったり、数字を伸ばすこと。自分のことだけをガンガンやっていく」。場所は選ばない。出場機会に飢えた熱男の闘志は、まだまだ燃えている。(福井 亮太)

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2021年12月22日のニュース