阪神・百北新球団社長の2大公約「常勝」と「振興」、コロナで遠のいたファンをまた甲子園に

[ 2021年12月22日 05:30 ]

阪神・藤原崇起オーナーに代わり新たに代表取締役社長に就任した百北幸司新球団社長(右)(撮影・後藤 大輝)
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 阪神は21日、来年1月1日付で百北幸司氏(60=阪神電鉄常務取締役)が球団社長に就任することを発表した。百北氏はこれまでもオーナー秘書などを務め球団と間近に接してきた。兵庫県西宮市の球団事務所で会見し「常勝軍団結成」と「野球振興」を2大公約に掲げた。昨年12月から球団史上初めて球団社長を兼任した藤原崇起オーナー(69)は専任に戻る。

 藤原オーナー兼球団社長とともに会見に臨んだ百北氏は、人気球団の長となる重責を受け止めながら「所信表明」した。

 「歴史と伝統のある阪神タイガースの社長という、大変重責ある職を拝命し、身の引き締まる思い。私自身のこれまでの経験を生かし、関係者皆さまのお力添えを賜りながら、ファンの皆さまと最高の夢、感動を分かち合うことができるよう尽力してまいります」

 藤原オーナー、坂井信也前オーナーの秘書を計4年間務め、甲子園球場の演出などを担当する阪神コンテンツリンクの社長、会長も歴任。阪急阪神ホールディングスの株主総会で、株主からの阪神関連の質問に対応するなど、これまでも比較的近い距離でチームと接してきた。新社長として目指すものは「常勝軍団結成」と「野球振興」だ。

 「一つは野球振興。タイガースアカデミー、女子野球への取り組みなどを継続、強化することで、子どもや女性のファンづくりに取り組んでまいりたい。二つ目はコロナ禍で(球場から)足が遠のいた方に、また足を運んでいただくために、一番は常に優勝を狙えるチーム力、魅力度の向上。野球観戦の新たな魅力づくりの検討を進めていきます」

 今季も藤原オーナーとともに球場に多く足を運び「来季に非常に期待を持てる試合をしていただけた」と評価。「矢野監督をはじめ、チームの皆さまとしっかりコミュニケーションを取っていきたい」。来春キャンプも視察予定で、わずかに届かなかったチームを頂点に押し上げるべく、新社長が後方から全力で支援する。(山添 晴治)

 ◇百北 幸司(ももきた・こうじ)1960年(昭35)12月25日生まれ、大阪府茨木市出身の60歳。関学大から83年4月に阪神電鉄入社。社長室部長、総務部部長などを経て19年4月から阪神電鉄常務取締役を務める。

 《藤原オーナーもバックアップ》藤原崇起オーナーは「タイガースは行動力がかなり必要な部門。若い方に交代して。一歩も二歩もいい方向に向かうように」と社長交代を説明した。昨年10月に当時の揚塩健治球団社長がチーム内での新型コロナウイルス感染拡大の責任を取り辞任。同12月から球団史上初めてオーナーが社長を兼任する体制を敷いた。「この一年、球団事務所へも毎週足を運び、いろんなことを話してまいりました。百北さんにアドバイスもできる。日本一を目指して強力なバックアップをしていきたい」と一丸での支援を約束した。

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2021年12月22日のニュース