ソフトバンク・嘉弥真 脱技巧派&ワンポイント 「モイネロみたいに奪三振率を上げたい」

[ 2021年2月4日 05:30 ]

投球練習をする嘉弥真
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 ソフトバンクの春季キャンプは3日、第1クールが終了。投手陣が積極的にブルペンに入る中、プロ10年目を迎える嘉弥真新也投手(31)が直球のみ65球の気迫あふれる投球を披露した。「脱技巧派」「脱ワンポイント」を掲げ、左の中継ぎエースとして君臨するリバン・モイネロ投手(25)に匹敵する存在感を示すと意気込みを語った。

 嘉弥真はブルペンで65球を投げ、そのうち50球は甲斐を座らせて投げた。その全てが直球。森山投手コーチからアドバイスを受けながら投げ込み、確かな手応えを感じていた。

 「オフのウエートで体重は、3キロ増えたしキャンプ中に徐々に上がってくるかな。球速につなげていけたらいい。常時145キロは投げたい。モイネロみたいに奪三振率を上げたい」

 嘉弥真がライバル視するモイネロは、昨季50試合で48イニングを投げて77奪三振、驚異の奪三振率14・44をマークした。対する嘉弥真は5年連続50試合を達成したが、計30イニングで奪った三振は33個。奪三振率は9・90だった。「球が速いのはいいことしかない。甘く行ってもファウルが取れる。直球を投げて三振で終わりたい」。地元・石垣島での自主トレでは球団OBでトレーナーの馬原孝浩氏の指導の下で肉体改造。体重を3キロ増の73キロとし、球の強さが増した。

 直球の最速は昨季更新した147キロ。ベテラン左腕・和田が昨季39歳で自己最速を146キロと更新させたことに触れ、「和田さんに勝てればいいし、うちの中継ぎ陣が速いので負けたくない。150キロ、そこを目指してゲッツーじゃなく、三振で終わる」と技巧派からの変身をもくろむ。ワンポイントからの脱却も目指す。「行って欲しいと言われる時に登板して、1イニングを当たり前に投げられる練習を常にしています。ワンポイントの練習はしてません」ときっぱりと言い切った。

 嘉弥真ら8投手で活況だったブルペン。見守った工藤監督は「去年の反省は四球率。制球はまず真っすぐ。そこに投げられるようにバランス良くやってくれている」と振り返った。ハイレベルの争いが12球団屈指の救援陣をさらに強くする。

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2021年2月4日のニュース