今秋ドラフト候補の長身右腕、天理・達孝太 「達」をテーマに打倒・大阪桐蔭誓う

[ 2021年1月5日 15:37 ]

2021年初練習を終え、笑顔を見せる天理・達(右)と瀬
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 今秋ドラフト候補の天理・達孝太投手(2年)が5日、奈良県天理市内で始動。1メートル92の長身から投げ下ろす最速146キロ直球を最大の武器とする右腕は、今年にかける思いを話した。

 名字と同じ「達」がテーマとなる。最初に思い描くのは「上達」だ。

 「一番は直球の質とスピードを上げること。奥行きを使う投球も今後はしていかないといけない。この冬に取り組んだことを春に出せれば」

 昨秋の近畿大会は準々決勝で大阪桐蔭に敗戦。7回11安打11失点と不本意な投球で、選抜大会選出の当確ランプを点すことはできなかった。苦い経験を今後に生かすため、大会終了後から大幅な増量に取り組み、現在の体重は4キロ増の88キロ。パワーアップした身体で今後、150キロの大台突破を目指す。さらに投球に緩急を付けるためのカーブにも磨きをかけている。

 2つ目は、その大阪桐蔭を破り、日本一を「達成」すること。「2死から打たれてリードを守り切れなかったことが悔しくて…。出た課題を克服して、春に出したい。目標は全国制覇ですが、大阪桐蔭に勝つことを達成したい」と力を込める。最終的には「達観」だ。「大舞台の方が自分の力を発揮できる。大事な大会になればなるほど、いい投球ができる」とメンタルには自信を持つだけに絶対的な力を身につけることで、さらなる不動の心を養う。

 中村良二監督(52)はスタミナ面を課題としたうえで「直球は素晴らしいが、それだけではダメ。打者を崩して、打たせて取る変化球。ボール球を振らせるより、ストライクゾーン付近で勝負できる球が必要」と全体的な球数を減らす必要性を挙げた。達はまずはスタミナ強化のため、近畿大会終了後から練習メニューで持久走を強化。土台を整え、カーブの本格使用で投球の幅を広げる構えだ。

 進路については「大学も社会人もプロも、全てがいい環境だと思う。この先、監督や親と相談して決める」と話した。天性の素質を持つ大型右腕は目的意識を持ち、目標に向かって計画的に歩を進める。

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2021年1月5日のニュース