楽天・浅村 2打席連発で通算200本塁打!34戦ぶり3番でV弾「一本一本の積み重ね」

[ 2020年9月5日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天4―3オリックス ( 2020年9月4日    楽天生命パーク )

<楽・オ>通算200本塁打の記念ボードを掲げる楽天・浅村(撮影・尾崎 有希)
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 表情は変えない。でも楽天・浅村の言葉は正直だった。「悔しいと思っていないと思われているかもと思うけど、ふがいないバッティングで負けが続いて、自分にはいら立っていた」。自らのバットで決めた勝利を振り返り、少しだけ晴れた胸の内を、そう表現した。

 1―2の3回に中堅左へ同点の19号ソロ。3―3の6回には先頭で今度は中堅右へ勝ち越しの20号ソロを叩き込んだ。昨年6月14日の広島戦以来の1試合2発。2打席連発で一気に3年連続5度目の20号と通算200号にも到達した。「早いとか遅いとかは分からない。200本打つと思っていなかったし、そういう選手になれると思っていなかった。一本一本の積み重ね」。浅村らしく、クールに記念弾を振り返った。

 直前の日本ハム3連戦では10打数1安打。チームも4カード連続で負け越しと、苦戦が続いた。34試合ぶりに4番から3番に入り、好調の鈴木大が4番に。自身もチームも試行錯誤を続ける中で、復調の2発だった。

 この日はDHで出場。こだわりのある二塁は高卒新人の黒川が入った。プロ初打点を挙げた19歳とお立ち台で共演。「19歳には思えないような雰囲気がある。芯が一本ドンとある。試合、年数を重ねていけば凄くいいバッターになる」と評しながら、自身の若き日を思い起こした。一足先の8月14日に巨人・中島が通算200号を達成。西武時代の駆けだしの頃は自主トレをともにした憧れの先輩だ。「あの人に出会って自分の打撃も変わった。一緒にやっていなかったら、ここまでこられていない。そのくらい意味のある尊敬する先輩」。プロデビューした後輩に今度は偉大な背中を見せつけた。

 首位とは5ゲーム差。シーズンはこれからが佳境だ。「今日のゲームをきっかけにまた勝っていきたい」。一見、淡々と見えるが、浅村は燃えている。(春川 英樹)

 ▽浅村(楽天)通算200本塁打 4日のオリックス10回戦(楽天生命パーク宮城)の6回に山岡からこの日2本目となる今季20号ソロを放って達成。プロ野球108人目。初本塁打は西武時代の10年8月10日の楽天戦で山村から。

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