阪神・球児「最強の40代リリーフ」襲名へ 40歳20Sの中日・岩瀬に照準

[ 2020年4月19日 05:30 ]

阪神の藤川
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 矢野阪神の20年シーズンを数字で予習するデータ企画は「投手編」。今季、40歳シーズンに臨む藤川球児投手(39)は昨年同様のパフォーマンスを発揮できれば「最強の40代リリーフ」を襲名することになる。交流戦の中止が決まり昨年よりも試合数は減少するが、目標となるそれぞれの数字クリアは決して不可能なものではない。

 開幕が見えない中だが、今年7月で40歳を迎える藤川は、すでに「抑え役」が内定済み。07年にNPB歴代2位でセ・リーグ最多タイのシーズン46セーブを記録した猛虎の守護神は今季、新たな数字を視界にとらえている。

 40代でのシーズン最多セーブは、40歳だった14年に岩瀬仁紀(中日)がマークした20セーブ。また、40代投手のシーズン最多登板は昨年に1学年上の能見篤史(阪神)が記録した51試合がある。今季は現時点で最大125試合開催の方針だが、56試合登板で4勝1敗16セーブ、防御率1・77だった昨季と同等のパフォーマンスが発揮できれば、セーブ数は十分に更新可能で、登板試合数も射程圏といえる。

 加えて、節目の数字も並ぶ。残り7セーブで日米通算、同9セーブでNPBの通算250セーブ(過去3人)に達する。また、残り5試合で日米通算、同34試合でNPBの通算800試合登板(過去7人)。登板試合数にリンクする投球回も残り51回1/3で日米通算1000投球回に到達するだけに、次々と球史に名を刻む1年になりそうだ。

 中継ぎでは、藤川に負けじとチーム投手陣最年長の41歳シーズンに臨む能見も、歩みを進める。昨季の51試合登板で40代シーズン最多登板記録を樹立しており、今季はさらなる更新が視野に入る。加えて残り52奪三振で通算1500奪三振(過去55人)。故障さえなければ、不可能な数字ではない。

 先発では、西勇が節目の数字に迫っている。108回1/3を投げれば通算1500投球回(過去178人)。「投球回」は今季目標に「180投球回」を掲げる西勇が先発投手として最も重視する項目で、順調に行けば今季中に到達する。また、通算100勝(過去137人)まで、残り16勝となっている。

 最後に、今年は達成の可能性が消滅した記録も一つ紹介する。今季から新加入した中田は、ソフトバンク戦で勝利を挙げれば12球団勝利(過去18人)達成だった。阪神在籍中に達成した投手は83年の野村収、09年の久保康友の2人。こちらは来年以降の達成に期待したい。(惟任 貴信)

 ◯…「守備編」では扇の要・梅野に「球団史上最多」の期待が掛かる。捕手のリーグ記録を更新する123捕殺を記録した昨季は阪神捕手では73、74年の田淵幸一以来2人目となる2年連続ゴールデングラブ賞を受賞。3年連続受賞となれば、75~78年のヤクルト・大矢明彦、90~93年、99~01年のヤクルト・古田敦也に続くリーグ史上4度目、3人目の快挙となる。

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2020年4月19日のニュース