栗山監督に伝えたい感謝の気持ち 「ごめんな」気遣いあふれる言葉に…

[ 2020年1月6日 09:30 ]

日本ハムの栗山監督
Photo By スポニチ

 スポニチ本紙で春季キャンプやシーズン中の名物コーナーである「隠しマイク」。08年から10年までの巨人担当時代は原監督、12年から14年までの楽天担当時代は星野監督、そして16年10月から昨年12月まで務めた日本ハム担当では栗山監督で「1日一本」を自らに課し、取材時もアンテナを張っていた。

 勝負事には勝敗はつきもの。大きな連勝や連敗もあり、日によって機嫌は違うが、3監督に共通しているのは「どんな状況でもファンに情報を届ける」という積極的な姿勢。人間性やお茶目な一面が垣間見える当コーナーへも協力的だった。原監督は「きょうは隠しマイク、あった?」と優しく気遣ってくれ、星野監督からは「スポニチ、また変なコメント、載せとったな!」とよく笑いながら怒鳴られたものだ。

 栗山監督は毎日、ベンチに座って報道陣の囲み取材に応じる。その時間は短くても10分、長い時は20分以上にも及ぶ。話題は野球だけでなく、自宅のある北海道栗山町の自然や動物、読書など多岐にわたるため、当コーナー寄りの、くだけたコメントが出やすい。だが、やはりチーム状況によっては全く話が弾むことなく終わることもある。

 栗山監督も印象に残っている言葉がある。最大9連敗を喫するなど月間20敗と大きく負け越した昨年8月のこと。囲み取材で収穫がなく「他の選手で(隠しマイク用のコメントを)探そう」と思っていた時だった。栗山監督が記者に歩み寄り「ごめんな。最近の俺のコメント、おもしろくないよな。明日は頑張るから」と謝罪してきたのだ。キャスターなどで取材者側の経験がある栗山監督らしい気遣いにあふれる言葉。恐縮しまくった。

 昨年、隠しマイクの登場回数は栗山監督が12球団最多の52回。2位の西武・辻監督は23回だった。この場を借りて、栗山監督に感謝を伝えたい。(記者コラム・山田忠範)

続きを表示

2020年1月6日のニュース