明大・森下 主将の自覚で成長 集中ノックでも積極姿勢見せる

[ 2019年2月21日 20:12 ]

明大の森下
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 11日から静岡・沼津で春季キャンプを張っていた明大野球部が21日、11日間に及ぶ合宿を打ち上げた。1日の休みもないハードな日程。スタンドからそんなナインの動きを見ていて、今秋のドラフト1位候補、森下暢仁(まさと)の意欲的な動きに自然と引き込まれた。

 この期間、午後から行われる集中ノック。森下は遊撃に入り軽快なグラブさばきを披露、左右に打たれるボールを懸命に追った。遊撃に入ったのは森下をいれて3人だからすぐ順番が回ってくる。20分も受ければ誰でも息が上がりバテる。ノックが一段落すると今度はブルペンに向かって投げ込み。それが終わると、再び今度は一塁のポジションに入りノックを受け始めた。

 ノッカーは善波達也監督。緩い打球は左右に散り追いつけそうで追いつけない。こちらも3人で回すからやっとの思いで捕球してもすぐ戻るの繰り返し。しかも1球ごとに「へ〜イ、ノッカーカモン!」と大声で叫ぶ。昨春の同キャンプでは渡辺佳明(現楽天)がノッカーの善波監督とケンカ腰のやりとりでムードを一気に盛り上げた。まさに同じ光景だった。

 森下を主将に任命するとき善波監督は「彼のこれからの野球人生にきっと生きてくる。役に立つと思っています」と話したが、この練習姿勢を見てその言葉の意味がわかった気がした。そして「昨年までならピッチングの後に再びノックには入らなかったでしょうね」と続けた。

 150キロを超える速球に多彩な変化球で即戦力No.1投手と言われる森下。しかし今季はチームの優勝が最優先。「3人の副主将、学生コーチらチーム幹部と話し合って4年生はもちろん、全員が(優勝という)同じ方向を向いて戦っていきたい」と決意を口にする。

 11日間、先頭に立ってチームを引っ張った男は「体はきつかったけど充実したキャンプでした」と笑顔を見せた。ノースローもあったからこのキャンプで投げた球数はトータル500球と少なめ。中1日置いて23日からは宮崎遠征に突入する。26日(Honda熊本)にはオープン初登板が予定され、森下の本格的なシーズンがいよいよ始まる。

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2019年2月21日のニュース