ヤクルト 高梨 復活の間 取り戻した切れ2回1安打零封

[ 2019年2月10日 05:30 ]

ヤクルト・春季キャンプ ( 2019年2月9日 )

紅白戦に先発し2回を無失点に抑えた高梨(撮影・村上 大輔)
Photo By スポニチ

 球速以上の伸びがある。日本ハムからトレードで加入したヤクルト・高梨が2回1安打無失点で、開幕ローテーション入りへ一歩踏み出した。2回、先頭の広岡を142キロの直球で空振り三振に仕留めると、続く松本直もフルカウントから143キロ直球で2者連続空振り三振に仕留めた。

 「真っすぐで良いボールが投げられてよかった。空振りを取れたり、打者の良い反応を見られた」

 目線を切って、切れのある直球を取り戻した。今キャンプでは田畑投手コーチらの助言もあり、セットポジションから左足を上げた際に捕手のミットを見据えた顔を一度、三塁の方へ向けるフォームに変えた。「横を向く時間が短くなると良い腕の振りができなくなる」。この“間”で前に突っ込む悪癖を修正し、本来の腕の振りを取り戻した。全30球中23球が直球。最速147キロを計測し、ウイニングショットはすべて直球だった。

 首脳陣も高い評価を与えた。小川監督は「真っすぐが特長で良いボールを投げる。期待してるし(開幕ローテーションに)入ってくれないと困る」と称賛し、田畑投手コーチも「強いボールになってきた」と目を細めた。

 16年は10勝をマークし、パ・リーグ新人王を受賞。その後、2年は7勝、5勝と満足する結果を残せなかったが、新天地でのデビュー戦で快投。高梨は「やっと一員になれた。もっと信頼されるように頑張りたい。キャリアハイを目指したい」。次回登板は16日のDeNA戦(浦添)。ローテーション入りへ、もう一つ階段を上る。 (黒野 有仁)

続きを表示

2019年2月10日のニュース