横浜・藤平 V宣言 初戦は名門対決VS東北「勝って勢いに乗る」

[ 2016年8月5日 05:30 ]

甲子園のマウンドの感触を確かめる横浜・藤平

第98回全国高校野球選手権大会・組み合わせ決定

(8月4日)
 第98回全国高校野球選手権大会(7日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が4日、大阪市内で行われ、3年ぶり16度目出場の横浜(神奈川)は大会第3日の第3試合で東北(宮城)と対戦することが決まった。エースの152キロ右腕・藤平尚真投手(3年)は名門対決を制し、頂点まで駆け上がると宣言。松坂(現ソフトバンク)を擁して春夏連覇した98年以来の全国制覇を狙う。

 横浜と東北の初戦での激突が決まると、場内がどよめいた。名門同士の対決。エース藤平は「有名なチームに勝って勢いに乗りたい。名門と対戦できるのは良いこと。全国の強いチームと戦えるのは甲子園でしかできない」と腕をぶした。

 東北はダルビッシュ(現レンジャーズ)を輩出し、春夏合わせ41度の甲子園出場を誇る強豪。今年のチームは春の東北大会を制した。今夏の宮城大会では準決勝で昨夏の甲子園準優勝の仙台育英をサヨナラで撃破。ボールの出どころが見えづらい「テークバックゼロ投法」の渡辺が軸だ。相手は勢いに乗って甲子園に乗り込むが、藤平には強力な援軍がいる。仙台育英のエース中島は千葉市シニア時代のチームメートで「どういうチームなのか聞いてみたい」と話した。甲子園に届かなかった元チームメートの思いも背負って戦う。

 抽選会前には甲子園練習に臨み、初めて聖地のマウンドを踏んだ。ノックや投内連係の後に3球を投げ、「しっかり足を踏み出せたし、自分の投球ができると思う」と初戦へイメージを膨らませた。昨夏限りで退任した渡辺元智前監督に代わって初めて甲子園で指揮する平田徹監督は「自分たちが優勝候補という気負いはない。とにかく思い切りプレーさせたい」と話した。

 履正社の寺島、花咲徳栄・高橋昂とともに「ビッグ3」として注目を集めている藤平。甲子園出場決定後には寺島とLINEで「2人で結果を残したいね」と健闘を誓い合った。「一つ一つ勝ち抜いた結果が全国制覇になれば」。好投手がそろった今大会、その主役は譲らない。 (松井 いつき)

 ≪神奈川が全勝≫甲子園での神奈川県勢と宮城県勢の対戦は過去に4度(全て夏)あり、神奈川が全勝している。昨夏決勝は東海大相模が仙台育英を下し、45年ぶり2度目の優勝を飾った。横浜、東北はともに名門校だが、今回が初めての対戦になる。

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