26歳パパ決意!単身赴任で勝負の一年に 楽天ドラ6足立

[ 2016年1月23日 09:40 ]

ノックを受ける足立

 何がベストか考えた末の決断だった。チームの新人最年長でプロ入りした26歳の足立は大阪にいる妻子と離れ、仙台での寮生活の道を選んだ。

 「今年一年、野球人生が決まる大事な年になると思って決めました」。年齢的にも1年目から勝負の年と自覚している。強い覚悟を持ってプロ生活のスタートを切った。

 捕球から二塁への送球は2秒を切る。プロでも強肩と呼ばれるタイムだ。神奈川大時代も「走られたことがない」と自負するが、もともと、プロ志望は強くなかった。桜美林には一般入試で入学。神奈川大も「セレクションで何とか受かった。プロに行けると思っていなかった」と振り返る。

 転機が訪れたのは、社会人のパナソニックに入社してから。オープン戦でプロの2軍と対戦し、プロ野球選手という職業を身近に感じるようになった。3年目に正捕手の座を獲得すると、ドラフト候補に名前も挙がった。だが、14年は指名漏れ。「悔しい半分、ホッとした」というのが本音だった。同年9月に長女が誕生したこともあり「自分の将来や子供のことなど現実的なことを考え、踏ん切りがついていなかった」と吐露した。

 昨年は補強選手として出場した都市対抗で大阪ガスの準優勝に貢献。侍ジャパン社会人代表にも選出され、満を持してのプロ入り。「目標は1年間、1軍の戦力となること」。春季キャンプは1軍スタートが決定した。1年目を終えたオフに大手を振って妻子を仙台に呼び寄せるため、子連れルーキーの挑戦が始まった。(徳原 麗奈)

 ◆足立 祐一(あだち・ゆういち)1989年(平元)9月22日、東京都町田市生まれの26歳。小山田小3年から「町田ライオンズ」で野球を始め、小山田中軟式野球部から捕手。桜美林では甲子園出場なし。神奈川大では2年春から正捕手を務め、3年時に明治神宮大会4強。パナソニックに入社し、昨年9月に社会人の侍ジャパン入り。1メートル78、82キロ。右投げ右打ち。

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2016年1月23日のニュース