大瀬良 マエケンから学ぶエース道 月末まで合同トレ

[ 2016年1月23日 10:22 ]

広島・大瀬良(右)と話す前田

 広島・大瀬良大地投手(24)が22日、ドジャース・前田とマツダスタジアムに隣接する室内練習場で“最後”の自主トレに汗を流した。トークやキャッチボールなど120分間に渡って濃密な時間を共有。ポスト前田健太の期待を担う右腕は「貴重な時間を大事に使いたい」と目を輝かせ、合同で練習する月末までにエースの極意を吸収する意気込みだ。 

 大瀬良と中田、戸田、飯田が参加する合同自主トレは前日21日にスタート。この日は前エースの練習公開日とあって、4人はそろって前田のシルエットが入った帽子をかぶり、ドジャースのシャツを着用して臨んだ。

 「シャツも帽子もマエケンさんからもらったもの。きょうが公開と聞いたので“だったら皆で着て練習しようか”と」

 母校の九州共立大で年明けから体づくりに励んでいた大瀬良に、前田が「マツダで1月の終わりに一緒にやらないか」と声を掛け、実現した最後の合同自主トレ。室内練習場ではメジャー球を使ったキャッチボールの相手を務め、ノックやランニング、体幹強化などにも同じ汗を流した。

 24日から先乗り自主トレが日南で始まるが、大瀬良は「心と体の準備を整えたい」として居残りを選択、前エースと月末まで自主トレを続ける。後任と目される右腕には「貴重な時間」。極意を吸収するのにこれ以上の練習環境はない。無論、本人もそのつもりだ。

 「キャンプまでの準備期間に、どんな考え方でどんな動きをすればいいのか、もう一度勉強させてもらいたい。技術的にも学んでいきたい」

 具体的にはチェンジアップだ。「三振が欲しい場面で使いたい」として今オフはフォークの完全マスターに励むが、打者のタイミングをズラす変化球習得にも併行して取り組む。前田のそれには定評があり、決め球として新たに加われば投球の幅は確実に広がる。

 「何度か聞いているけど、深い部分の感覚などをもう一度聞き、自分のものにできれば…と」

 合同自主トレを終え、マツダに移動後のブルペンでは、捕手を立たせたまま50球を投げた。近日中に捕手を座らせ、調整のギアを上げる意向。昨年末、前田から「お前が中心となってやっていかないと。任せたゾ」と後継指名されており、大瀬良は気を引き締める。

 「あとはマエケンさんの姿を見て、ボクが感じることだと思います」

 エース道を突き進むべき3年目。月末までの10日間で、その極意を完全吸収する構えだ。(江尾 卓也)

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2016年1月23日のニュース