黒田 現役続行の理由は「責任感」 マエケン米移籍を考慮も

[ 2015年12月9日 09:10 ]

来季も現役続行する意思を固めた黒田

 広島の黒田が現役続行を決めた。身を削るような思いで、以前に倍する努力を重ねた復帰1年目。その性格と、心身の機微を知り得る担当記者の立場で言えば、今季限りで現役引退する…と一定時期まで疑わなかった。正反対の決断は半面、実に“黒田らしい”とも思う。

 もとより引き際を常に考え、ボロボロになるまで野球を…という発想はない。吐露した「今年が最後と思っていたし、燃え尽きたという思いがある」は本音。満身創痍(そうい)でも、自らに課した「先発で回るなら2桁勝利」のノルマを果たし、一定の達成感はあったはずだ。

 最後の思いを封印し、黒田の気持ちを来季に向けさせたものは何か。

 責任感が人一倍強い。カープで優勝したい…が最大理由だろう。表向きは否定するかもしれないが、前田健のメジャー移籍も無関係ではないはずだ。現役続行だけでは意味がなく、来季も戦力たり得るか…を自問自答して下した結論。言うはやすく行うは難し。再び奮い立つ覚悟を称えたい。(広島担当・江尾 卓也)

続きを表示

2015年12月9日のニュース