大越監督訴えられた 早鞆高男子生徒練習中に目にケガ

[ 2013年2月7日 06:00 ]

 野球部の練習で打球が目を直撃してケガをしたのは、学校側が安全配慮の義務を怠ったためとして、山口県下関市の私立早鞆高校2年の久芳利希さん(17)が6日、同校や部の監督、部長に約6000万円の損害賠償を求め、福岡地裁に提訴した。

 早鞆高校は昨年春の選抜高校野球大会に出場。プロ野球ダイエー(現ソフトバンク)で活躍した大越基氏(41)が監督を務めている。

 訴状によると、2011年11月、打撃投手をしていた利希さんの右目に、近くのネットの鉄枠をかすった打球が直撃。普段は打者から17メートル離れて投げるが、当日は監督から打者から14メートルまで近づくよう指示があった。視力は2・0から0・04まで下がったという。

 利希さん側は「投球後にネットに身を隠すことについての指導はなく、通常よりはるかに短い投球距離での打撃練習を指示するべきではなかった」と主張している。

 提訴後に会見した母親の早苗さん(41)は「息子はプロ野球選手になるという夢を閉ざされた。学校が、指導は十分で過失がないと主張するので提訴した」と話した。

 同校は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。

 大越氏は仙台育英のエースとして89年夏の甲子園に出場。早大中退を経て92年ドラフト1位でダイエーに入団し、03年オフに退団。教員免許を取得して07年4月から早鞆高に勤務し、09年に監督に就任した。

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2013年2月7日のニュース