東浜 “桑田ばり”投球術 同じ投球動作で抜いた直球

[ 2013年2月7日 06:00 ]

フリー打撃に登板しドラフト1位の片りんを見せた東浜

 初球は高めに大きく外れた。緊張の包まれたプロ初のフリー打撃登板。それでも、ソフトバンクのドラフト1位・東浜(亜大)が、「たった1球」に東都大学リーグ通算35勝の片りんをのぞかせた。

 「タイミングが見たかったので、同じ直球でも抜いた」。柳田への14球目。見た目は同じでも投球動作に間をつけて、バットの芯を外す。ファウルを放った柳田は「タイミングが合わせにくかった。(フォームの)変化は分からんかったっスね」。同じ直球でも球速を自在に操った元巨人の桑田真澄ばりの投球術だ。

 亜大で指導した生田勉監督は「同じ球種でも腕の振りを遅くしたり、握りを変える。打者が135キロの直球を予測していると思えば5キロ抜いて投げる」と証言する。視察した王貞治会長も「ずば抜けて三振を取るより、いつの間にかゼロに抑えている投手」と評した。

 打者2人に45球中19球がボール、安打性の当たりも7本許した。「ボール1個分の出し入れをミスしなければ大丈夫。打者の反応を確認できたので合格です」と東浜。プロの打者との初対戦で得た収穫と反省を手に、ステップアップを続ける。

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2013年2月7日のニュース