江川氏“空白の一日”「一生なくならない」

[ 2010年1月17日 23:07 ]

日本ハムの小林繁投手コーチが亡くなり、記者会見で心境を語る江川卓氏

 野球解説者の江川卓氏が17日、東京都内で記者会見した。小林繁氏の突然の訃報に「(2年半前)お会いした時はすごく元気だったので、びっくりした」と目を潤ませ、沈痛な表情を浮かべた。

 球界のみならず社会全体を揺るがした「空白の一日」事件の当事者同士。「申し訳ない気持ちは、僕の中で終わっていない。原因はこちらにある。小林さんが亡くなったからといって、申し訳ないという気持ちは一生なくならない」と思いを振り絞るように口にした。
 事件から28年後の2007年に酒造メーカー「黄桜」のCMで共演。事件以来初めて言葉を交わし、江川氏が謝罪した。「プロに入る時から気になっていた。一番覚えているのは『お互い大変だったな』と声をかけてもらって、すごくホッとしたこと。2人きりで1時間ぐらい話せて、お互いの気持ちを言い合えて、救われた」と振り返る。
 その後は一度も会うことはなかったという。「今年から日本ハムの1軍コーチになると報道されていたし、取材でお会いできると思っていたのに…」と早すぎる死を悼んだ。

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2010年1月17日のニュース