長谷川氏「ミートを心掛ければ」40発狙える!

[ 2009年12月18日 06:00 ]

グラウンドでの撮影を終えて松井と握手する長谷川氏

 【エンゼルスOB長谷川滋利氏がアドバイス】エンゼルスで日本人選手がプレーするのは、私以来2人目ということで、「松井の入団会見にぜひ来てほしい」と招待を受けた。私はソーシア監督の下で2年間プレーし、リーギンスGMも彼がまだマイナー組織を統括していたころからよく知っている。会見前、ミード副社長の部屋で彼らと会い「いい選手を獲ったね」と声を掛けたが、エンゼルスは松井の実力を本当に評価している。日本人マーケットを意識した商売のための獲得ではないことを強く感じた。

 そこに松井が球団幹部へのあいさつのために部屋に入ってきたので、10分ほど話をした。球場のことや生活環境のことなど。「この球場は本塁打を狙わなくてもミートを心掛ければフェンスを越えるよ」と言うと、彼もうなずいていた。
 カリフォルニアは空気が乾燥し、打球がよく飛ぶが、特にエンゼルスタジアムは左の中距離打者向けの球場といえる。中堅から右翼は膨らみがなく、フェンスに当たると思ったライナー性の打球でも入ってしまう。左中間(118メートル)も以前はもっと深かったが、99年にモー・ボーンという左の強打者が移籍する際に「左中間のフェンスを手前に出してほしい」と要求し、約2メートルほど前に出た。松井のパワーなら左翼への本塁打も増えるので30~40本は狙える。
 唯一心配なのは、東海岸から西海岸に移籍してきた選手が最初に苦労する時差の問題。東海岸で午後1時開始のデーゲームは西海岸では午前10時になる。当然、体は西の生活サイクルになっているので、夜もなかなか眠れずに睡眠不足で臨むことも多い。遠征の移動距離も長くなり、東の球団よりはるかにしんどい。ソーシア監督は松井を「フル出場させたい」と言っていたので、体調管理が大事になるだろう。(スポニチ本紙評論家)

 <西地区は得意>松井のメジャーでの地区対戦別本塁打率を見ると、東地区の23・29打数に対し、西地区は圧倒的に多い17・76打数に1本ペース。今季西海岸では15試合(8本塁打)しか出場していない松井だが、来季エ軍は本拠地試合を含めて計110試合を西海岸で戦う。4試合1本ペースなら、西海岸では27・5本。1年をフルに戦えれば余裕で30本を超え、40本到達も決して無理な数字ではない。

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2009年12月18日のニュース