Wソックス“ゴジラ獲得資金”確保

[ 2009年12月10日 06:00 ]

 ヤンキースからFAとなった松井秀喜外野手(35)の獲得を目指すホワイトソックスが8日(日本時間9日)、その動きを加速させた。ウインターミーティング2日目を迎え、正三塁手と年俸調停を回避し、来季年俸を抑えた契約で“ゴジラ獲得資金”を確保。さらに米メディアは左ひざの診断書も入手済みとも報じた。一方、代理人のアーン・テレム氏は各球団へ自主トレを公開する可能性を示唆するなど、ホ軍に続くさらなる対抗馬探しに動く。

 ウインターミーティング初日にギーエン監督がラブコールを送ったホ軍が、今度は松井獲得資金を確保した。ロイヤルズからトレードで獲得したティーエンとの調停を回避し3年総額1400万ドル(約12億3200万円)で契約延長。調停にかかれば年俸500万ドル前後とみられていたが、来季年俸を375万ドルに抑えた。シカゴ・トリビューン紙は「ティーエンの契約が安くすみ、松井獲得の可能性が広がった」と浮いた約125万ドル(約1億1000万円)を上乗せすると伝えた。
 これまでホ軍の松井への提示額は年俸600万ドル(約5億2800万円)前後と予想されていたが、この上積みで、ヤ軍の条件を上回るのは確実だ。さらに、スポーツ専門局ESPNは「ホ軍は松井の両ひざの診断書をすでに入手し、目を通した」と伝えるなど、いよいよ獲得へ本腰を入れてきた。
 代理人のテレム氏はこの日、ヤ軍のキャッシュマンGMと会談したが、条件交渉には至らなかった。すでに同氏の視線は他球団へと向けられている。松井が外野手復帰を目指し米国内で始動したことを認めた上で、その様子を獲得希望球団に公開する可能性も示した。ホ軍のギーエン監督が「(獲得には)彼が外野を守れることを証明する必要はある」と話していることに“呼応”するかのような守備公開プランだ。
 DH兼外野手として本当にプレーできることが証明できれば、手を挙げる球団は確実に増える。松井への本格オファーはホリデー、ベイの球団決定以降となるが、ホ軍に続く対抗馬が増えれば増えるほど、松井の価値はさらに高まる。テレム氏の手腕が問われる。

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2009年12月10日のニュース