状況は厳しいが…初のCS目指す楽天 頼みは看板の2人

[ 2009年8月10日 15:13 ]

 球団創設5年目で初のAクラスに入り、クライマックスシリーズ(CS)進出を目指す楽天が、3位西武と3・5ゲーム差の4位につけている。投手陣の柱、岩隈と田中が勢いを取り戻しつつあるのが明るい材料だ。終盤の追い上げには、2人の奮闘が欠かせない。

 岩隈は右ひじ痛の影響で約1カ月半勝てなかったが、ここ2試合を連続完投勝利。6月11日を最後に白星がなかった田中も、8月7日の日本ハム戦でダルビッシュに投げ勝って9勝目を挙げた。
 2人が勝てなかった間、チームは10勝16敗1分けと苦しんだ。現在抱える借金6は、ちょうどこの期間に負け越した分に当たる。岩隈は「今の調子を続けて、何とか取り返したい」と挽回の機をうかがい、田中も「やっと前に進める」と吹っ切れた様子だ。
 ただ、客観的に見れば状況は厳しい。最大の課題は得点力不足。344得点はリーグ最低で、打点でリーグ20位以内に入っているのは山崎武だけという寂しい状態だ。救援がつかまる場面も増えてきた。選手層が薄く、てこ入れもままならない。必然的に、二枚看板が担う役割は大きくなる。
 野村監督は常々、「岩隈、田中の試合は落とせない」と言う。ペナントレースは残り2カ月。逆転でCSへの切符をつかむには、まさに監督の言葉通りの働きが求められる。

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2009年8月10日のニュース