ドジャースがベロビーチに別れ

[ 2008年3月18日 15:54 ]

17日の試合後、選手がバットで作ったアーチをくぐるドジャースの元監督、ラソーダ氏

 1948年に始まった米大リーグ、ドジャースのベロビーチ・キャンプが17日、61年の歴史の幕を閉じた。同日は最後のオープン戦が行われ、指揮を執ったラソーダ元監督は「素晴らしい60年。この地を愛していた。悲しい日だ」と残念がった。

 西海岸のドジャースがフロリダでキャンプを張るのは、前身のブルックリン・ドジャースの本拠がニューヨークだった名残。移動時間、経費の節約とロサンゼルスからファンを呼び込むため、来年からアリゾナに移る。
 数々の名選手がこの地で技を磨いた。黒人初の大リーガーとなったジャッキー・ロビンソン、快速球左腕のサンディ・コーファックス…。日本とのなじみも深く、巨人や中日、近鉄がキャンプを張り、野茂英雄投手から黒田博樹投手まで多くの日本選手が汗を流した。
 遠征担当などで50年以上もかかわったデラリーさんは「多くの名選手がいた。野茂もそうだ。離れるのは辛いが、わたしたちは前進しなければ」。マイナー契約からスタートし、抑えの座を勝ち取った斎藤隆投手は施設を記念写真に収め「残念だが、ここでやれて幸せだった」と振り返った。
 堀内恒夫元巨人監督は3月に入って当地を訪れ、「みんなを代表して来た。思い出が詰まっているから」。当時の面影を残す施設を懐かしそうに見て回り「ここがおれたちの野球のルーツなんだ」と寂しそうに語った。(共同)

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2008年3月18日のニュース