池江璃花子 パリ五輪切符つかんだ!本命100バタ2位も「泣いていない自分に驚いている」17歳の平井V

[ 2024年3月18日 20:26 ]

競泳 パリ五輪代表選考会第2日 ( 2024年3月18日    東京アクアティクスセンター )

<国際大会代表選考会>女子100メートルバタフライ、パリ五輪出場を決めガッツポーズする池江(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 池江璃花子(23=横浜ゴム)が本命種目の女子100メートルバタフライ決勝で派遣標準記録57秒34を突破。3大会連続の五輪出場を決め「言葉にならないくらいうれしいです」と璃花子スマイルを見せた。1位は56秒91で平井瑞希(17=アリーナつきみ野SC)。2人が代表切符を決めた。

 最後までレースを引っ張り、最後は17歳の新星・平井に差されたが、57秒30で派遣標準記録を突破し2位。ギリギリの接戦を制し、両腕で大きくガッツポーズした。

 レース後、平井の横で笑顔を見せた池江は「言葉にならないくらいうれしいです。3番との差がギリギリだったので、タッチ差で勝てのは良かった。自分のレースを貫きました」とホッとした表情。「泣いていない自分に驚いている。達成感が大きい。神様が味方してくれた。改めて水泳に出合えて良かったと思う。もっともっと上にいきたい」と明るい声で語った。

 予選で復帰後ベストを0秒14更新する57秒54で全体2位通過すると、準決勝は57秒03で全体1位通過。決勝でも闘志あふれる泳ぎを見せ、璃花子スマイルを咲かせた。

 ちょうど4年前、20年3月17日に白血病から復帰後初めてプールに入った。19年12月の退院時に掲げた目標は「パリ五輪でメダル」。復帰直後は順調にタイムを伸ばしたが、21年東京五輪に出場後は伸び悩み「現実はそんなに簡単ではない。パリでメダルと言ったけど大丈夫かな」と頭を抱える時期もあった。

 昨年10月に「もう一度、世界一を目指したい」と練習拠点をオーストラリアに移し、多くの有力選手を教えるマイケル・ボール氏に師事。計画的な筋力トレで体重は3キロ近く増えた。入水直後のキックのテンポを上げるなどスタートも改善。最初の15メートルのタイムは0秒2近く上がった。

 復帰後の自己ベストを意識していた過去の姿はない。拠点変更後は白血病前の18年に出した日本記録の56秒08を意識。その真の自己ベストにも1秒以内に迫った。今大会は50、100メートルの自由形にも出場予定。念願のパリ行きを決め、さらに強い「池江璃花子」を証明していく。

 ◇池江 璃花子(いけえ・りかこ)2000年(平12)7月4日生まれ、東京都出身の23歳。東京・淑徳巣鴨高、日大出、横浜ゴム。16年リオデジャネイロ五輪女子100メートルバタフライ5位。18年アジア大会6冠。19年に判明した白血病を乗り越えて東京五輪はリレー3種目に出場。1メートル72、57キロ。

 ▽競泳パリ五輪への道 個人種目は、今大会の決勝で日本水連の定める派遣標準記録を突破して2位以内に入れば五輪代表に内定する。派遣標準記録は17~23年に開催された五輪、世界選手権の準決勝10位(準決勝のない種目は予選10位)の記録のうち最高記録を採用。昨夏の世界選手権の優勝者にも五輪出場権を付与する方針だったが、日本は金メダルなしに終わり内定者は出なかった。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年3月18日のニュース