池江璃花子 18日五輪決める!4年前の自分に伝えたい「パリ決めたよって」 準決勝で全体1位通過

[ 2024年3月18日 04:44 ]

競泳 パリ五輪代表選考会 ( 2024年3月17日    東京アクアティクスセンター )

女子バタフライ100メートル準決勝、レースを終え笑顔の池江璃花子(撮影・小海途 良幹)
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 8日間の日程で開幕し、3大会連続の五輪出場を狙う池江璃花子(23=横浜ゴム)が本命種目の女子100メートルバタフライで18日の決勝に進出した。予選で復帰後ベストを0秒14更新する57秒54で全体2位通過すると、準決勝は57秒03で全体1位通過。決勝で派遣標準記録57秒34を突破して2位以内に入れば、個人種目では2大会ぶりとなる五輪切符を手にする。

 準決勝前、池江は久々にワクワクしていた。ここ数年は「早くレースなんて終わってほしい」と思っていたが、この日は「早くレースがしたい。何秒出るんだろう」と期待を胸にスタート台に立った。タイムは復帰後の自己ベストを0秒14更新した予選より0秒51速い57秒03。腰痛の痛み止めを服用した状態で派遣標準記録を突破し「心のどこかで56秒台出るかな、と思う自分がいた。準決勝としてはいいレース」とサムアップした。

 ちょうど4年前、20年3月17日に白血病から復帰後初めてプールに入った。19年12月の退院時に掲げた目標は「パリ五輪でメダル」。復帰直後は順調にタイムを伸ばしたが、21年東京五輪に出場後は伸び悩み「現実はそんなに簡単ではない。パリでメダルと言ったけど大丈夫かな」と頭を抱える時期もあった。

 昨年10月に「もう一度、世界一を目指したい」と練習拠点をオーストラリアに移し、多くの有力選手を教えるマイケル・ボール氏に師事。計画的な筋力トレで体重は3キロ近く増えた。入水直後のキックのテンポを上げるなどスタートも改善。最初の15メートルのタイムは0秒2近く上がった。

 復帰後の自己ベストを意識していた過去の姿はない。拠点変更後は白血病前の18年に出した日本記録の56秒08を意識。その真の自己ベストにも1秒以内に迫った。五輪切符が懸かる決勝へ「気楽ではないが、やるべきことをやるだけ。明日、4年前の自分に“ちゃんとパリを決めたよ”と伝えたい」と力を込めた。今大会は50、100メートルの自由形にも出場予定。強い池江璃花子を証明する8日間が幕を開けた。

 ▽競泳パリ五輪への道 個人種目は、今大会の決勝で日本水連の定める派遣標準記録を突破して2位以内に入れば五輪代表に内定する。派遣標準記録は17~23年に開催された五輪、世界選手権の準決勝10位(準決勝のない種目は予選10位)の記録のうち最高記録を採用。昨夏の世界選手権の優勝者にも五輪出場権を付与する方針だったが、日本は金メダルなしに終わり内定者は出なかった。

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