鈴木愛 2週連続V 小祝とのPO制して史上9人目の20代20勝 5月に30歳「まだまだやれるぜ」

[ 2024年3月18日 04:55 ]

女子ゴルフツアー Vポイント×ENEOS最終日 ( 2024年3月17日    鹿児島県 鹿児島高牧CC=6456ヤード、パー72 )

優勝し、フラワーシャワーを浴びる鈴木愛(中央)(撮影・成瀬 徹)
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 荒天のため10番から9ホールの短縮競技となった最終ラウンドは、首位から出た鈴木愛(29=セールスフォース)が5バーディー、2ボギーの33で回り、通算10アンダーで並んだ小祝さくら(25=ニトリ)とのプレーオフを制して優勝した。2週連続となる節目のツアー20勝目。決勝ラウンドに進んだ50人をさらに絞り込むセカンドカットが実施され、第2日終了時で通算1アンダーまでの37人が争った。

 叩きつける雨。9ホールの短期決戦。ヒリヒリするようなプレーオフ。勝負を急ぎたくなるような状況でも鈴木の心は乱れなかった。「焦ることなくやれたのは経験を積んでいるから。(自分のプレーに)怒ってもしようがない。切り替えることができた」。5月に30歳を迎える実力者は胸を張った。

 プレーオフ2ホール目はグリーン手前バンカーに入れ、パーパットも3メートル残したが、ねじ込んだ。重圧のかかった小祝は2メートルを外して決着。竹田含め、2週連続で最終日最終組を回った3人だったが、終わってみれば鈴木の強さが際立った。

 17、19年の賞金女王も昨季までの4年間は2勝とペースダウンした。「若い子たちにガンガン押されているので、ちょっと待ったをかけたい。まだまだやれるぜ、今年の鈴木愛は違うというのを見せつけたかった」。嫌いだったトレーニングをオフから積極的に取り入れたことで、体の強さに加え、心の余裕、技の向上を得た。

 10番でボギースタートしても「体が強くなったことで焦らずできた。いつか自分にチャンスが来る」と慌てることはない。体の柔軟性が上がったことで「再現性が良くなった」とスイングも安定。16、17番の連続バーディーにつながった。今週は大会前にラウンドをしたのはプロアマ戦の1日のみで試合前日も休養。「最終日は天気が悪いと分かっていたので体力を温存した」。経験に裏打ちされた計算ずくの勝利だった。

 20代での20勝到達は9人目。その中には樋口久子、不動裕理、横峯さくらら名手が名を連ねるとあって「自分もそこに入れて光栄」と喜んだ。目標は永久シードの30勝だが、まずは次戦アクサ・レディース(宮崎)でツアー初となる2度目の3週連続優勝が懸かる。「大きな声じゃ言えないけど、実は苦手なコース」。そう話す笑顔からは自信があふれていた。

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