貴景勝が2敗死守 首痛も気迫の頭で激突で王鵬を圧倒 カド番脱出へ集中切らさず

[ 2024年3月18日 04:33 ]

大相撲春場所8日目 ( 2024年3月17日    エディオンアリーナ大阪 )

王鵬を押し出しで破る貴景勝(撮影・井垣 忠夫)
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 大関・貴景勝が平幕・王鵬を押し出して2敗を守った。今回が8度目のカド番で、自己最速タイの8日目で6勝とした。新入幕・尊富士が8戦全勝で勝ち越しを決め、単独トップ。1敗に大の里、2敗で貴景勝、琴ノ若ら7人が続く。

 立ち合いで頭から当たった。突き、押しから体が離れるたびに、頭でぶつかること計6回。165キロの貴景勝が176キロの王鵬を押し込んでいく。土俵を背負った王鵬がたまらず左上手を取りにきたチャンスを逃さず、土俵外へ押し出した。

 威力十分のぶちかましを支えた首に痛みを抱える。首の状態を問う質問には無言で、立ち合いからの流れを問う質問などに「いつも通りです」を繰り返した。視界に入ったカド番脱出への集中力を物語るようだった。

 初場所は連勝発進したが、2日目の熱海富士戦で古傷の首の痛みが悪化した。そして3日目、若元春に突き出しで敗れると4日目から休場した。今月4、5日の二所ノ関一門の連合稽古を休んだのも、師匠の常盤山親方(元小結・隆三杉)によれば首の状態を考慮しての判断。土俵下の浅香山審判長(元大関・魁皇)は「王鵬を何回も突き起こしていい相撲だった。“(首は)大丈夫か?”と思うくらい当たっていた」と評価した。

 8度目のカド番場所。1回目の19年名古屋場所こそ全休のため陥落したが、過去6度は勝ち越して脱出。中日での6勝目は22年春場所、昨年夏場所に並ぶ自己最速タイだ。一人横綱不在のご当所に期待される役割は、脱出だけではないと知っている。

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