佐藤綾乃 力強い滑りで8位入賞 日本勢唯一の学生選手がチームに勇気

[ 2018年2月11日 13:50 ]

<平昌五輪スピードスケート>女子3000メートル、滑り終えガッツポーズをする佐藤綾乃
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 牡蠣で有名な北海道・厚岸町初の五輪戦士、スピードスケート女子代表の佐藤綾乃(21=高崎健康福祉大)が10日の3000メートルに登場。日本勢唯一の学生選手が8位入賞を飾る力強いスケーティングでチームに勇気を与えた。

 ゴールした瞬間、佐藤は電光掲示板に映るタイムを見て何度もガッツポーズを繰り出した。演歌歌手・五木ひろしばりに拳を利かせて喜びを爆発。会場のスクリーンにはその姿が映し出された。“弾丸ツアー”で地元から駆けつけた母はスタンドで愛娘を見届けて「五輪の雰囲気にのまれなければと思っていたので、よく頑張ってくれました。夢のようです」と歓喜。初の夢舞台ながら、自己ベストを2秒以上を更新。物怖じしない強心臓で日本に明るい光を照らした。

 スピードスケートは前回ソチ五輪でオランダ勢が23個のメダルを量産。日本も強国にあやかり、オランダ人コーチをチームに招へいして強化を図った。前回はメダルゼロ。求められるのは形として残る結果しかない。“第1号”を期待された高木美帆は低地での自己ベストを更新する健闘を見せたが、5位で表彰台には届かなかった。ただ、12日は金メダル候補に挙がるW杯今季4戦全勝の1500メートル。「いい刺激が入った。あす11日の準備が大事になってくる」と気合を入れた。

 レース後の高木から「全て出し切った」という言葉を聞けたが、まだ笑顔はない。佐藤の力強いガッツポーズを見て「心のスイッチ」が入った仲間も多いはずだ。江陵オーバルに響き渡る元祖・天才少女の歓喜を次こそ期待したい。

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2018年2月11日のニュース