【佐藤信人の目】松山、勝因は深いラフを克服したショット力

[ 2016年10月17日 08:40 ]

男子ゴルフツアー日本オープン最終日 ( 2016年10月16日    埼玉県入間市 狭山ゴルフクラブ=7208ヤード、パー70 )

16番、バーディーパットを沈めて派手なガッツポーズを見せる松山
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 松山の勝因はショット力だ。アイアンショットの精度、特に縦の距離感が素晴らしかった。ショットを打った後に「ゴー」と声を出す場面があった。普通ならグリーンに乗るかどうかという感触の時に言うものだが、松山は誤差が非常に小さい。日本のトップの選手と比べてもレベルが違う。

 今大会はラフの深さが話題になった。米国のコースとは芝の質が違うから、日本オープンのセッティングでの深いラフの経験値は池田、片山らの方があったと思う。しかしそもそも持っているショット力で克服した。

 印象的だったのは12番パー3のティーショット。先に打った池田がグリーン左端のピンの近くに付けたが、松山はさらにその内側に打ってきた。3打リードしていたのだから、安全な右サイドを狙うのが定石だろう。しかし米ツアーで勝つにはあそこに打っていかなければ勝てない。そういう勝負どころでの攻めのマネジメントを見せてくれた。

 今大会は優勝の期待を懸けられていた。そんなプレッシャーがかかる中で勝ったことは大きな自信になる。ショットの調子も上がっている。米ツアーでも活躍してくれるのではないかと思う。(プロゴルファー)

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2016年10月17日のニュース