琴音 ショット光った!史上2組目の姉妹Vへ3位浮上

[ 2016年6月11日 05:30 ]

9番で2打目を放つ堀琴音

女子ゴルフツアー サントリー・レディース 第2日

(6月10日 兵庫県神戸市 六甲国際ゴルフ倶楽部=6511ヤード、パー72)
 10位で出た堀琴音(20=東芝)が5バーディー、1ボギーの68で、首位と5打差の3位に浮上した。今週からアイアンのシャフトをピンク色から銀色へ変更。これが吉と出てショットがさえた。姉はツアー2勝の奈津佳(23=サマンサタバサ)。5月に史上初の姉妹Vを果たした福嶋家に続く快挙を狙う。姜秀衍(カンスーヨン)(40=韓国)が64を出し、通算12アンダーで首位に立った。

 色を変えただけで得意のアイアンがよみがえるのだから、ゴルファー心理は分からない。10位から3位に浮上した堀が好スコアの要因を種明かしした。

 「今週になってアイアンの調子が良くなりました。アイアンは一緒だけど、シャフトの色をピンクからシルバーに変えたら、凄く良くて。ヘッドが走る感じがします」

 15番で残り124ヤードをPWで1・5メートルにつけたのが躍進の始まり。後半2番は残り148ヤードを7Iで3メートルへ。グリーンの中央から傾斜を使って寄せる好ショットでバーディーにつなげた。ボギーは最終9番の1つだけの68をマーク。単独3位に浮上した。

 偶然の出合いは休養を取った前週のことだ。兵庫県三木市の拠点でお蔵入りしていたアイアンを「何となく打ったら」ピンと来た。エースと同じカーボン素材。違いと言えば、色だけの「スペア」に引かれた。

 気分転換がハマったのには根拠がある。「ショットが悪かったので、ずっと練習を続けていた。その効果もあると思う」。練習の虫だから“銀の斧(おの)”を選んでも神様はご褒美をくれたのだ。

 福嶋晃子を姉に持つ浩子が5月の大会で優勝し、女子ツアー初の姉妹Vを果たした。快挙は先を越されたものの、通算2勝の奈津佳(今大会不出場)を姉に持つ琴音には、常に姉妹Vの期待がついて回る。

 六甲国際GCは原点ともいう場所。徳島市内に住む小学時代からゴルフ塾のために通い「コースを知っているのは有利」と自信を持つ。それを裏付けるように、実質ルーキーイヤーの昨年は7位だった。残り2日。「目の前に集中したい」という目標をクリアすれば、史上2組目の黄金姉妹が誕生する。

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2016年6月11日のニュース