藤森太 父子師弟で初切符!「やっと一緒に五輪に」

[ 2016年4月10日 06:33 ]

リオ五輪出場を決め、父・善弘コーチと握手を交わす藤森太

競泳リオデジャネイロ五輪選考会兼日本選手権第6日

(4月9日 東京辰巳国際水泳場)
 約束は果たせなかった。男子200メートル個人メドレー決勝直前、藤森太将が父でコーチの善弘さんから掛けられた言葉は「笑って帰ってこい」だった。瀬戸を逆転して2着で初の五輪切符獲得。インタビューで涙があふれた。表彰式で笑顔を取り戻したが、父の姿を認めると再び涙。「やっとオヤジと一緒に五輪に行けます」。最後は熱い抱擁で喜びを分かち合った。

 「背泳ぎで体が落ち、泳ぎもぶれていた」と決勝前のウオームアップで父に指摘を受けて修正。最初の50メートルを3番手でターンし、準決勝まで30秒かかっていた背泳ぎを29秒37でまとめた。平泳ぎで瀬戸を逆転し、残り25メートルで五輪を確信。父子師弟での五輪出場に「父は全てです。(4着に敗れた)弟(丈晴)の分も頑張る」と声を弾ませた。

 物心付く前から水泳に親しみ「生まれてからずっと父をコーチと呼んでいます」。父子2人でたどり着いた夢舞台でさらに大きな夢をかなえる。

 ◆藤森 太将(ふじもり・ひろまさ)14年仁川アジア大会男子200メートル個人メドレー銀メダル。静岡・飛龍高、日体大出、ミキハウス。1メートル76、72キロ。24歳。神奈川県出身。

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