北島 現役振り返り「褒めてあげたい」後輩へ「感動を味わって」

[ 2016年4月10日 15:33 ]

晴れやかな表情で引退会見に臨む北島

 競泳男子平泳ぎで04年アテネ五輪、08年北京五輪2大会連続2冠の北島康介(33=日本コカ・コーラ)が10日、日本選手権開催中の東京辰巳国際水泳場で、引退会見を行った。

 ――褒めたいところ。

 苦しい時が長かったので。記録のスポーツなので、喜びを味わえるのは一瞬。選手は毎日プールと勝負しないといけない。ここまで真剣勝負をやってこれた自分を褒めてあげたいなと思います。今までの競技人生全て。

 ――苦しい時期をどうやって乗り越えたのか。

 たくさんありすぎですよ。みなさんも分かっていると思いますが。何個も挙げるのもどうかと思いますが。パンパシの棄権が一番涙しました。02年ですか。あの時は肘に注射も打ったし。肘に針を何百本も打って。痛みよりも試合に出られない苦しさを一番感じましたね。精神的なモチベーションを維持するのも必死でした。

 ――リオで金メダルを狙う選手へのアドバイスを。

 僕からアドバイスするのは恐縮なんですけど。僕なんかよりも全然優秀じゃないですか。萩野選手はとんでもない選手だなと思わせてもらいましたし、まだ平井先生の指導を受けられるのはうらやましいなと思いますね。ぜひ五輪で金メダルを獲る感動を味わって欲しいと思います。これをしろ、というのはないですね。そのへんは平井先生が見守ってくれるんじゃないですかね。

 ――自分で水泳界に一番残せたと思っていることは。

 恥ずかしいな。ありきたりの言葉になっちゃうのが嫌ですね。日本人でも金メダルを獲れるんだ、というのはありきたりじゃないですか。残せたというほどのことは残せたと思ってない。感謝しかないですね。こうやって会見を開かせてもらって、引退しますと言えることが、皆さんに感謝しかないです。特にありません。

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