沙羅W杯4連勝 悪天候も「進歩」最長不倒106メートル

[ 2016年1月23日 05:30 ]

今季5勝目を挙げ、観客の声援に応える高梨

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第6戦

(1月22日 山形市クラレ蔵王シャンツェ=HS106メートル、K点95メートル)
 W杯総合首位で19歳の高梨沙羅(クラレ)が最長不倒の106メートルを飛び、143・4点で4連勝し、今季5勝目、通算35勝目を挙げた。競技は強風のため1回目終了で打ち切りとなった。2位には昨季個人総合優勝のダニエラ・イラシュコ(オーストリア)が94・5メートルの127・2点で続き、3位はマヤ・ブティッチ(スロベニア)。伊藤有希(土屋ホーム)は7位だった。

 強風が収まらず、スタート位置を外れること3度。度重なる仕切り直しを経て助走に入った高梨はスムーズに踏み切ると、向かい風を捉えてぐんぐんと伸び、106メートルのHSに着地した。悪条件に負けず、連勝を4に伸ばし「いかに集中力を保っていられるかが勝負。やるべきことはできた」と充実感に浸った。

 試技が中止され、競技が始まっても幾度も中断を挟んだ。体が冷える難しい展開ながら「いいイメージを頭の中で巡らせた」。ほぼミスのない飛躍で目標だったジャンプ台記録をつくり「まさか現実になるとは。本当にうれしい」と喜んだ。

 昨季の蔵王は7位。W杯個人戦で28戦ぶりに表彰台を逃した。悪天候で自分を制御できなかったのが敗因だっただけに「うまく切り替えられたことは大きな進歩。少し成長した」と胸を張った。

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2016年1月23日のニュース