神戸製鋼 近鉄に7トライ快勝、故障者続出ピンチ乗り切った

[ 2016年1月9日 20:44 ]

<近鉄・神戸製鋼>前半、トライを決める神戸製鋼・大橋(下)

ラグビートップリーグ決勝トーナメント1回戦 神戸製鋼42―10近鉄

(1月9日 パロ瑞穂)
 神戸製鋼が故障者続出の危機的状況を乗り切った。ラグビー・トップリーグの1~8位トーナメント1回戦で近鉄に大勝。前半に5トライ、後半にも2トライを追加して完勝した。

 前半11分、裏を狙った絶妙な柔らかいキックでCTB南橋のトライを演出したFB正面は「チームの層が厚くなっている」と、難局をしのいだことを喜んだ。今季の名門は相次ぐけが人に泣かされている。シーズン序盤にフランカー安井、昨季のトライ王WTB山下楽が離脱。この試合には主将のフランカー橋本、日本代表フッカー木津、不動のWTBアンダーソン、ベテランSH佐藤を欠いて臨んだ。

 先制トライの南橋はいつもの12番でなく、13番での出場だった。慣れない分、「これまで以上に周囲との連携を大切にした」と注意を払った。フィジカルが強い近鉄を1トライに封じたことに手応えをつかんでいた。

 大量の離脱者が出た反面、心強い選手が戻っていた。No.8谷口はリーグ戦第5節のコカ・コーラ戦で負傷し、2試合欠場した後の復帰戦。久々を感じさせず、攻守で持ち前の豊富な運動量を見せた。クッツェー新ヘッドコーチは「イタル(谷口)が見せたパフォーマンスは誰もができることではない」と絶賛した。

 元日本代表の谷口は仲間の気持ちを背負って戦う。「橋本が故障したことで、逆にチームが一つになった。守備面の貢献だけでなく、人間的にも素晴らしい男。アイツを勝たせないといけない」。準決勝は王者パナソニック。12連敗中の難敵の壁を、今年こそ破りたい。

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2016年1月9日のニュース