藤本“ぶっつけ”で自己ベスト66!4年ぶりVへ単独首位

[ 2015年10月10日 05:30 ]

2番、ティーショットを放つ藤本麻子

女子ゴルフツアー スタンレー・レディース第1日

(10月9日 静岡県裾野市 東名カントリークラブ=6583ヤード、パー72)
 ツアー1勝の藤本麻子(25=富士通)が今季自己最少の66をマークし、単独トップに立った。練習ラウンドを一切せずに臨んだが、スイングデータを測る器具を使っての調整が奏功して16番からの3連続を含む6バーディー(ボギーなし)を奪った。若林舞衣子(27=ヨネックス)とイ・ボミ(27=韓国)が1打差の2位につけた。
【第1R成績】

 16番で4個目のバーディーを奪った藤本は、17番で8メートルのロングパットを沈めると、最終18番パー5はきっちりと2メートルにつけて3連続バーディー。6アンダーで単独トップに立った。だが、その口から出てきたのは「ショット、パットとも不安で、どう予選を通るかだけ考えていた」という意外な言葉だった。

 8月のNEC軽井沢72の8位を最後にトップ10入りはなく前週の日本女子オープンは47位に沈んだ。この間、「こすれ気味の球しか打てない」という思いに苦しんだ。ショットの不安は攻め方やパットにも悪影響を及ぼし「コースに出るレベルではない」とさえ思っていた。

 そこで、練習日のラウンドはやめて、火曜日は4時間、水曜日も午前8時から昼すぎまで「トラックマン」を使った練習に終始した。この器具はヘッドスピードやスイング軌道、ボールのスピンや飛距離を計測でき、女子では成田美寿々も使っている。測定結果で出たのはクラブフェースが開いているということ。狙ったフェードがスライス気味になっていた。それを修正して自分のショットだけに集中すると、今季自己ベストの66。「やってきたことは間違っていなかった」と手応えをつかんだ。

 首位発進は今季3度目。11年伊藤園レディース以来となる4年ぶりの2勝目も見えてきた。「まだ優勝へ頑張りますとは言えません。今のショットを持続させたい」。コメントは控えめながら、その表情は明るかった。

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